シベリアン・ハスキーとはどんな犬種?特徴や性格、飼い方を解説!
体が大きく、オオカミのようなワイルドな見た目が印象的な犬、シベリアン・ハスキー。雪深い地域での移動手段や荷物運びなど、ソリ犬として活躍しているイメージが強いでしょう。実は、その凛々しい見た目とは対照的に、おおらかで控えめな性格の持ち主です。
ここではシベリアン・ハスキーの特徴や性格、飼い方について解説します。シベリアン・ハスキーのお迎えを検討している方や、すでに飼われている方はぜひ本記事を参考にしてくださいね。
シベリアン・ハスキーの特徴とは?
シベリアン・ハスキーは、オオカミのようなシャープな顔立ちと、筋肉質でたくましい体格が特徴的です。
また、極寒の地・ロシアのシベリア地方を原産とし、寒さから体を守るためのふさふさで柔らかいダブルコートの被毛も特徴の一つです。
シベリアン・ハスキーの歴史
シベリアン・ハスキーは、尖ったマズルと立ち耳を持つスピッツ族に属する犬種で、アラスカン・マラミュートやサモエドと近親関係にあります。成立の歴史は不明なところが多いものの、シベリア北東部のチュクチ族という部族が、ソリ犬や猟犬として長い間飼育していたとされています。
1900年を過ぎた頃には、世界的に有名な冒険隊・アムンセン隊の南極大陸探検で活躍し、一躍有名になりました。
その後、日本では、1990年代にヒットしたある少女漫画をきっかけにハスキーブームが到来し、一般家庭での人気が高まりました。
ちなみに、シベリアン・ハスキーという名前は、ロシアのシベリア地方を原産とし、遠吠えするときの声が「ハスキーボイス」であることから名付けられたといわれています。
シベリアン・ハスキーのサイズ
シベリアン・ハスキーは、日本では大型犬に分類されることが多いですが、欧米では中型犬に分類されることもあります。
日本で血統書を発行するJKC(ジャパン・ケネル・クラブ)では、体高はオスが53.5〜60cm、メスは50.5〜56cmが理想、体重はオスが20.5〜28kg、メスは15.5〜23kgが理想的と定められています。
シベリアン・ハスキーの瞳の色
シベリアン・ハスキーは元々、日光の少ない極寒の地で生活していたため、メラニン色素が薄く、青色の瞳の個体が一般的でした。しかし、アメリカや日本などに渡り、各地で繁殖されるようになると、日照時間の長い地域での生活によりメラニン色素が増え、茶色の瞳を持つ個体が増えました。
そのなかで、メラニン色素の増加が片目だけ対応すれば、オッドアイと呼ばれる左右の瞳の色が異なる個体が誕生します。
シベリアン・ハスキーの被毛・毛色
シベリアン・ハスキーは、オーバーコートとアンダーコートの二重構造、いわゆるダブルコートの犬種です。厳寒の環境でも体温を一定に保てるよう、分厚く柔らかい被毛が特徴的です。
また、毛色はホワイトをベースに黒やシルバー、茶色などがあります。
シベリアン・ハスキーの平均寿命
シベリアン・ハスキーの平均寿命は12〜15歳とされており、人間に換算すると80〜100歳程度です。
犬は体が大きいほど短命の傾向がありますが、シベリアン・ハスキーは生命にかかわるような遺伝病は比較的少なく、大型犬のなかでは長寿といわれています。
シベリアン・ハスキーとアラスカンマラミュートとの違いは?
シベリアン・ハスキーと近縁関係にあるとされる、アラスカンマラミュート。双方の大きな違いは体の大きさです。シベリアンハスキーの体高が平均50〜60㎝、体重が15〜27㎏なのに対し、アラスカンマラミュートは、体高56〜66cm、体重32〜43kgと、アラスカンマラミュートの方がひと回り体格が大きいのが特徴です。
シベリアン・ハスキーの性格は?
オオカミに似ており、強面でワイルドな外見が特徴的なシベリアン・ハスキー。しかし、その外見とは裏腹に、攻撃性は低く、友好的でおおらかな性格の持ち主です。そのため、番犬には向いておらず、室内犬として飼うのが主流です。日本でハスキーブームが到来した際、性格や正しい飼い方を理解しないまま、番犬として飼育しようとした人が多く、脱走や無駄吠えといったトラブルが多発しました。
また、シベリアン・ハスキーは、シベリアの先住民族たちと群れを成し、猟犬やソリ犬として暮らしてきたことから、優れた判断力と高い社会性をもちます。飼い主をはじめ、子供や他の動物とのコミュニケーションも上手にとることができるので、多頭飼いにおすすめの犬種です。
さらに、前向きで楽天的な一面があり、他の犬種より比較的ストレスを感じにくいとされています。その一方で、怒られても同じことを繰り返したり、飼い主の言うことを聞かないことがあり、しつけがしにくいといわれています。そのため、初めて犬を飼う方には、おすすめの犬種とはいえないでしょう。
シベリアン・ハスキーの飼い方とポイント
比較的しつけがしにくいとされるシベリアン・ハスキー。そこでポイントとなるのが飼い方です。ここでは、シベリアン・ハスキーの飼い方とそのポイントについて解説します。
食事について
体が大きなシベリアン・ハスキーは、食欲も旺盛です。しかし、食べ過ぎによる肥満は、股関節を痛めたり内臓を弱らせる原因になるので、注意が必要です。
食事は1日2回、体重に応じて必要なフードを与えましょう。また、子犬用、成犬用、シニア用と年齢に応じたものを与えるのがおすすめです。
運動について
シベリアン・ハスキーは、猟犬やソリ犬として活躍していた過去から、多くの運動量を必要とする犬種です。散歩は、1日に1〜2回、各1〜2時間程度が好ましいとされています。運動不足はストレスの原因になるため、毎日欠かさずおこなうのが理想的です。
お手入れについて
シベリアン・ハスキーは、極寒に耐えるための分厚いダブルコートの犬種です。そのため、抜け毛が多く、こまめなブラッシングが必要です。普段は週に2〜3回程度、1年に2回毛が生え変わる換毛期には、毎日ブラッシングすることが理想とされています。また、換毛期には適度なシャンプーも効果的で、抜け毛の除去や皮膚炎の予防に繋がります。
しつけ方
シベリアン・ハスキーは、優れた判断力と高い社会性を持つ反面、飼い犬用として改良された犬ではないため、しつけのハードルは高いとされています。本能的な問題から、遠吠えや脱走が多い犬種のため、飼い主ときちんとした信頼関係を築くことが大切です。
遠吠えをした際は、音を出すなどして気を逸らし、遠吠えをやめたら思い切り褒めることが大切です。また、脱走を防ぐためには、こまめな散歩と室内飼いがおすすめです。
シベリアン・ハスキーが注意するべき病気は?
シニア期に多く見られる白内障ですが、シベリアン・ハスキーの場合は、若いうちから発症するケースが少なくありません。白内障とは、目の中の水晶体が白く濁る病気で、視界狭窄や視力の低下からはじまり、進行すると失明に至るケースもあります。早期発見できれば、点眼薬によって進行を遅らせることができます。
また、皮膚疾患にも注意が必要で、シベリアン・ハスキーの場合、アトピー性皮膚炎、脂漏症(しろうしょう)、疥癬(かいせん)などがかかりやすいとされています。いずれも、皮膚が赤くなったり、ただれたり、強いかゆみを伴います。発症した場合、投薬での治療が一般的です。シベリアン・ハスキーは、被毛が分厚く長いため、抜け毛や毛玉、ダニなどが絡まりやすく、毎日のブラッシングと適度なシャンプーでこまめに取り除くことが重要です。
さらに、シベリアン・ハスキーは、寒い気候に適した身体構造をしているため、熱中症にも注意が必要です。特に、夏のような高温多湿のお昼には、散歩は控えましょう。室内で快適に過ごせるよう、クールマットなど暑さ対策には工夫が必要です。
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まとめ
オオカミのように凛々しくワイルドな見た目が特徴的なシベリアン・ハスキー。その強そうな見た目とは裏腹に、シベリアン・ハスキーだからこそ注意したい病気は少なくありません。
そこで愛犬と長く一緒に過ごすために、ペット保険の加入を検討してみませんか。ペット保険に加入することで、もしものときに安心して治療を受けさせることができます。ペット保険にはさまざまなプランがあり、どれも補償内容が異なるので、ニーズに合ったプランを選びましょう。
犬種分類表
小型犬
- アーフェンピンシャー
- イタリアン・グレーハウンド
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- オーストラリアン・テリア
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- ケアーン・テリア
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- ア行
- カ行
- サ行
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チベタン・スパニエル
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チワワ
- 狆
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- 日本テリア
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
- パグ
- パピヨン
- ビション・フリーゼ
- プチ・バラバンソン
- ブリュッセル・グリフォン
- ペキニーズ
- ボーダー・テリア
- ポメラニアン
- ボロニーズ
- タ行
- ナ行
- ハ行
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ヨークシャー・テリア
- ラサ・アプソ
- レークランド・テリア
- ワイヤー・フォックス・テリア
- マ行
- ヤ行
- ラ行
- ワ行
中型犬
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- ア行
- 甲斐犬
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州犬
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コリア・ジンドー・ドッグ
- サモエド
- サルーキ
- シェットランド・シープドッグ
- 四国犬
- 柴犬(小柴・豆柴を含む)
- シャー・ペイ
- ジャーマン・ポインター
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- チベタン・テリア
- チャウ・チャウ
- カ行
- サ行
- タ行
- 日本スピッツ
- バセット・ハウンド
- バセンジー
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
- ブリタニー・スパニエル
- ブル・テリア
- フレンチ・ブルドッグ
- ベドリントン・テリア
- ボーダー・コリー
- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボストン・テリア
- 北海道犬
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
- ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
- ミニチュア・ブル・テリア
- ナ行
- ハ行
- マ行
大型犬
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- アイリッシュ・セター
- 秋田犬
- アフガン・ハウンド
- アメリカン・ピット・ブルテリア
- アラスカン・マラミュート
- イングリッシュ・セター
- イングリッシュ・ポインター
- オールド・イングリッシュ・シープドッグ
- カーリーコーテッド・レトリーバー
- グレート・デーン
- グレート・ピレニーズ
- グレーハウンド
- コーカサス・シープドッグ
- ゴードン・セター
- ゴールデン・レトリーバー
- ラフ・コリー
- ア行
- カ行
- シベリアン・ハスキー
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ジャイアント・シュナウザー
- セント・バーナード
- ダルメシアン
- チェサピーク・ベイ・レトリーバー
- チベタン・マスティフ
- ドーベルマン
- ドゴ・アルヘンティーノ
- 土佐犬
- ナポリタン・マスティフ
- ニューファンドランド
- サ行
- タ行
- ナ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- ハリア
- ブービエ・デ・フランダース
- フラットコーテッド・レトリーバー
- ブルドッグ
- ブルマスティフ
- ベルジアン・シェパード・ドッグ
- ボクサー
- ボルゾイ
- ホワイト・シェパード・ドッグ
- マスティフ
- ラージ・ミュンスターレンダー
- ラブラドール・レトリーバー
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
- ワイマラナー
- ハ行
- マ行
- ラ行
- ワ行
ミックス犬
- 両親の犬種が分かっている場合(上記表内に対象の犬種がある場合)、いずれか大きい型に分類します。
- 両親の犬種が不明の場合・両親のいずれかが不明の場合は、下記表のとおり分類します。
種類 |
生後8ヶ月未満 |
生後8ヶ月以上 |
||||
体重 |
6kg未満 |
6〜20kg未満 |
20kg以上 |
10kg未満 |
10〜20kg未満 |
20kg以上 |
分類 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
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