チワワの保険 | 性格・寿命・飼い方のコツなどを解説
チワワは日本固有の犬種で、海外でも人気の犬種です。日本国内での飼育頭数は7位(一般社団法人ジャパンケネルクラブ(以下JKC)の2019年飼育頭数ランキング)で、中型犬で分類される純血種としては、日本で最も飼育されている犬種です。チワワも他の犬種と同じように怪我や病気になることもあり、今後の医療費を考えペット保険を選ぶ際には、犬種ごとの性格・身体的特徴・かかりやすい病気などを把握しておくことが大切です。
- チワワの特徴
- チワワをお迎えする方法・準備は?
- チワワのお世話の仕方
- 人気の理由・飼い方のポイント
- チワワの寿命
- チワワのかかりやすい病気・ケガ
- チワワを飼っている人の口コミ
- チワワに必要な補償内容
- チワワのペット保険の選び方のポイント
- 年齢ごとの病気・ケガの注意点まとめ
- まとめ
チワワの特徴
チワワの歴史
チワワの祖先は、古代メキシコの「テチチ」という小さい犬であるとされています。16世紀、スペインの侵略によりテチチは絶滅の危機に陥りました。1850年に、メキシコのチワワという町で、小型の犬が見つかります。その後、アメリカで繁殖が行われ、現在のチワワが誕生したとされているのです。1904年には、アメリカンケネルクラブによって品種登録されました。
チワワが人気になったのは、1960年代以降のことです。小型ゆえ使役犬として働けないチワワは、それまであまり人気の品種ではありませんでした。しかし、都市化が進むにつれ、家庭で愛玩犬として飼育できる小型犬の需要が高まり、チワワの人気が高まったのです。現在では、日本だけでなく世界で広く愛されています。
基本的性格
チワワの性格は、飼い主に対しては基本的には従順ですが、見た目の愛らしさとはギャップがあり、縄張り意識が強く、気が強いためきちんとしたしつけが必要な犬種です。チワワは個体によって性格の差が激しく、非常に大人しいか非常に気が荒いかが極端に分かれます。
基本的には、飼主以外にはあまりなつかず、排他的な性格のため別犬種や猫などとの多頭飼いにはあまり向かないようです。一方で、飼い主に従順な性格、気の強さと敏捷性のある犬種なので、番犬への適性があります。
サイズ・体重などの身体的な特徴
チワワは世界で最も小さい犬種で、サイズ・体重の目安は以下のとおりです。
体長:12〜23cm
体重:1.5〜3kg
また、愛らしい黒くて大きな目と耳が特徴的です。鼻吻はやや詰まり、りんごのように丸みおびたアップルヘッド(ドームヘッド)と呼ばれる頭に、小さいながらも引き締まった体をしています。
チワワの被毛・毛色
チワワの被毛には、短毛タイプのスムースコートと長毛タイプのロングコートがあります。ロングコートは、パピヨンやポメラニアンといった他の小型犬との交配によって誕生したタイプです。
また、毛色のバリエーションが豊富なのも特徴です。単色の被毛にほかの色が大理石状に混じっているマール以外、全ての毛色・組み合わせが存在するとされています。具体的には、レッド、ホワイト、クリーム、ブラック&タン、フォーン&ホワイト、チョコレート&タンなどの種類があります。
お手入れ方法
チワワを飼育する際は、お手入れ方法が重要です。ブラッシングはそこまで大変ではありません。スムースコートならラバーブラシ、ロングコートならスリッカーでブラッシングを行いましょう。
また、トリミングやシャンプー、目や耳のケアなど、体を清潔に保てるようこまめにお手入れをしてください。特にシャンプーは、月に1〜2回を目安に行います。やりすぎると、被毛がパサパサになったり、皮膚が傷ついたりするため注意が必要です。
チワワをお迎えする方法・準備は?
ペットショップからお迎えする
飼い犬として人気が高いチワワは、さまざまなペットショップが取り扱っているため、ペットショップからお迎えしやすい犬種です。ペットショップなら、気軽に訪れられ、必要なグッズも一緒に購入できます。
ブリーダーからお迎えする
血統がはっきりしているチワワをお迎えしたい場合や、親や兄弟の姿を直接見たい場合は、ブリーダーからお迎えしましょう。ブリーダーは生まれた時からチワワを育てており、それぞれの個体の特徴を熟知しています。疑問や不安があったら、ブリーダーに直接質問できるため安心です。また、親犬を見せてもらえる場合もあります。親犬の様子を確認することで、成長後のおおよその姿をイメージできるのもメリットです。
お迎えのための準備や費用は?
チワワのお迎えが決まったら、必要なグッズを準備しましょう。以下のようなグッズを揃えてください。
・食事用のグッズ:ドッグフード、食器、給水器など
・就寝用のグッズ:ケージ(サークル)
・トイレ用のグッズ:トイレトレー、トイレシーツ
・運動用のグッズ:おもちゃ
・お手入れ用のグッズ:ブラシ、その他お手入れ用品
・外出用のグッズ:キャリーバッグ(クレート)、首輪やリードなどのお散歩グッズ
また、チワワ本体の値段に加えて、お迎えのためには以下のような費用がかかります。
・畜犬登録:約3,000円ほど
お住いの市区町村に登録をする必要があります。
・狂犬病予防接種:約3,500円ほど(自治体によって価格は異なります。)
年に1回狂犬病の予防接種を受ける必要があります。
・混合ワクチン:約5,000~8,000円
感染症を予防するために受ける注射です。
・フィラリア予防薬:約1,000〜3,000円(薬の種類や、動物病院処方か薬局購入かなどによって異なります。)
チワワのお世話の仕方
ここでは、チワワをお迎えする前に知っておきたいお世話の方法について解説します。
フード選び
フードは、ライフステージや目的に応じた適切なものを選びましょう。
超小型犬のチワワには、食べやすく消化のよいフードを選ぶことが大切です。顎が小さいため、粒が小さく飲み込みやすいものを選びましょう。
また、骨折してしまう可能性が高いため、グルコサミンやコンドロイチンなどの関節をサポートする成分や、カルシウムが含まれるフードを選ぶのもおすすめです。
フードの好き嫌いが激しい場合は、甘やかさないことが大切です。チワワを甘やかしてしまうと、どんどんわがままになって言うことを聞かなくなってしまいます。フードの代わりにおやつをあげるのではなく、総合栄養食の中で食いつきのよいものを探しましょう。
ただし、ストレスや病気が原因で食欲を失っている可能性もあります。少しでも異変を感じたら、念のため動物病院を受診してください。
適切な食事量
チワワは体が小さく、食事をあげすぎてしまうと肥満になってしまいます。1日の適切な食事量はライフステージや運動量によって異なりますが、子犬の時期は70〜100g、成犬は70〜120g、シニア期は50〜100gが目安です。
1回で与えるのではなく、2〜3回に分けてあげましょう。生後2〜3ヶ月の場合は、3〜4回ほどに分けて少しずつ与えることが大切です。
一日のお散歩の頻度
チワワは超小型犬に分類され、運動量はそこまで多くありません。お散歩は1日30〜40分程度で十分です。朝と夕方の2回に分けて散歩に連れていくとよいでしょう。
夏場の暑い時間帯や気温が低い冬は、無理に散歩に行く必要はありません。その代わり、室内でおもちゃを使って遊ばせることが大切です。
人気の理由・飼い方のポイント
チワワが人気の理由として、大きくて印象的な目と耳や、非常に体が小さいため室内飼いがしやすいこと、キャリーなどで手軽に連れ出せることが挙げられます。
しつけをしっかりすれば無駄吠えもせず、独立心が強いので留守番もできます。体の軽さから足音も静かなため、マンションなどの集合住宅での飼育にも適しているのです。
飼育の際は、お手入れに気を配りましょう。
スムースコートの場合はブラッシングやタオル等で全身を拭いてやる程度で十分ですが、ロングコートの場合は毛玉ができないようにブラシとコーミングを組み合わせて行いましょう。できれば月に1回程度はトリミングサロンに連れて行ってあげると良いでしょう。
シャンプーも重要ですが、チワワは寒さに弱いため、冬場は風邪をひかないよう十分注意してください。
耳のケアも重要で、耳が大きいため外耳炎などのトラブルが起きやすいため、清潔を保ちましょう。
チワワは超小型犬に分類されるため運動量は他の犬と比べ少なくて済みますが、動きは俊敏で活発です。1日30分程度の散歩で十分で、室内でのスペースが十分なのであれば、夏・冬は無理に散歩に行く必要もありません。
また抱っこやソファなどでの落下で骨折することが多いので、十分注意しましょう。
チワワの寿命
チワワの平均寿命は、約13歳です。犬は小型の方が寿命が長くなる傾向にあり、超小型犬でであるチワワは寿命が比較的長い犬種と言えます。チワワを長く大切に育てるためには、かかりやすい病気やケガについて理解しましょう。
チワワのかかりやすい病気・ケガ
チワワはいくつかの先天性・遺伝性疾患があり、先天性の泉門開存、水頭症やそれに伴う発作疾患がその一例です。また、運動中の骨折や眼・耳の疾患には注意が必要な犬種です。
泉門開存
通常は骨の成長に合わせて閉じていきます。チワワのようなドーム型の頭の形の犬や短頭種の犬たちの中には、この泉門(せんもん)が閉じずに開いたままの個体が多く見受けられます。
水頭症
頭の中に水が異常にたまってしまい、脳を圧迫してしまう状態です。脳が圧迫されることにより脳障害が起き、発作などの神経症状がでてしまう病気です。
骨折
椅子やソファからの転落などでの四肢の骨折が多くみられます。
外耳炎(アカラス他含む)
耳ダニの感染、傷などの外耳の炎症です。
角膜炎
目が大きいチワワに多い、黒目を覆う角膜が炎症をおこす病気です。
チワワを飼っている人の口コミ
ここでは、実際にチワワを飼っている人の口コミを紹介します。
チワワをお迎えするか迷っている方や、お迎え前の準備を進めたい方はぜひ参考にしてください。
飼いやすい点
- 基本的なお座り、待て、おいで等もすぐに覚え、トイレもシート以外ではしません。来客のチャイムが鳴ると吠えますが、わかったよありがとうと言うと辞めます。とても賢く躾けやすい小型犬だと思います。
- トイレはすぐに覚えました。外出先でもトイレシートをひけば、その上でトイレをしてくれます。
- 運動させても30分以内にバテるくらいの体力ですし、体も小さく排泄物の処理も楽で頭も全く悪くないので、初心者におすすめの犬種だと思います。
- 大人しく、他の犬達のよきお手本でした。とても利口な犬でとても飼いやすいです。
参考:価格.com「チワワ」
飼うのが大変な点
- テンションが上がると鳴きます。小さい体からは想像もできないくらい大きな声で鳴くことがあります。マンションだったら大変かなと思います。
- 要求吠えとフードの好き嫌いも激しいです。気まぐれで猫のような性格です。見た目は小さくて可愛いですが、見た目だけで飼うと大変な目に合うと思います。
- しつけに関しては少し難しいと思います。気が強い部分もあるのでしっかりしつけをしないとダメだと思います。自信がない人や初めて飼う人は、しつけ教室や訓練に来てもらうといいです。
参考:価格.com「チワワ」
チワワに必要な補償内容
前肢複雑骨折で「入院5日間、通院10日間、手術1回(創外固定術)」が必要になった場合
傷病別の必要な補償内容
目の病気
チワワは目のくぼみが浅く目が出ていているため、目の病気やケガを負いやすいと言われています。角膜炎、白内障、眼球脱出などが傷病名として挙げられます。
特に角膜炎は、アレルギーや細菌感染以外にもほこりや逆さまつ毛など様々な現認で角膜に炎症を起こします。年齢に関係なく起き、通院がメインの診療となり、角膜検査後に抗生剤や消炎剤を用いて治療が一般的で、アレルギーの場合はアレルギー治療を行います。
アレルギーや重度の角膜炎は長期治療が必要となるため、限度日数や限度回数のない通院が補償されるペット保険が良いと言えます。
耳の病気
外耳炎はチワワに限らず小型犬では代表的な病気です。たれ耳の犬種と比べれば、頻度は低いようですが、症状が軽度の場合、2〜3週間程度の通院・投薬で完治しますが、再発するケースも多いため、きちんと完治させる必要があります。稀に重度の外耳炎の場合は手術をすることもあります。
外耳炎については、通院のみの限定補償型でも問題ありませんが、再発のリスクを考慮すると、限度日数や限度回数のないペット保険が良いと言えます。
骨折
骨折は健康なチワワでも頻発するケガです。特に前肢の骨折が多く、骨折した場合は、入院・手術を行います。プレート固定をするケースなどでは再手術もあります。
他の小型犬と比べさらに小さいチワワは骨が細いため骨折頻度が高く、重症の骨折(複雑骨折)するケースもあります。また手術も患部が小さいため、手術が困難なこともあるようです。
術後経過を確認するための通院もあり、診療全体をカバーするのであればフルカバータイプ、高額な手術だけでよい場合は補償限定型のペット保険でもよいでしょう。
チワワのペット保険の選び方のポイント
目や耳の通院や骨折での手術など高額治療など健康トラブルが起きやすいチワワですが、ペット保険選びにおいては、飼い主さんのライフスタイルや経済力にあったものを選ぶことが大切です。
いぬとねこの保険 保険料例
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年齢ごとの病気・ケガの注意点まとめ
子犬(0-1歳)
目・耳のトラブルと骨折は年齢に限らず注意が必要ですが、寄生虫症について、子犬の場合は注意が必要となります。
目・耳は常に清潔にすることを心がけ、骨折は高所へ乗せるなどは控えることで未然に防ぐことも可能です。寄生虫症について、親犬から引き継いでしまっていることもありますので、寄生虫駆除剤での治療を行い根治させましょう。
水頭症などの先天性疾患が出てしまった場合は、獣医師によく相談し、症状をコントロールすることを心がけてください。
成犬(1歳- 6歳)
子犬時代に引き続き、目・耳のケアは必須です。散歩に出る際には、夏は照り返しによる熱中症に注意しましょう。また寒さに弱い犬種なので、冬の間は散歩を短く切り上げたり、室内での運動のみにしたりしましょう。
ロングコートの場合、夏に蒸れることで皮膚炎が起こることもありますので、日頃からのブラッシングやお風呂にいれるなどのケアが大切です。
老犬(7歳以降)
他犬種同様に、関節系の疾患や目の疾患が出やすくなります。元々骨が細く骨折しやすい犬種ですが、加齢とともにさらに骨折や関節炎などを起こしやすくなりますので、長時間の散歩の制限や、子犬期と同じように高所をさけるなどの注意が必要です。
また、もともと目のトラブルの多い犬種ですが、白内障については加齢が原因で発症します。物にぶつかる・散歩中に急に立ち止まってしまうなどの症状がでたら、すぐにかかりつけ動物病院に相談しましょう。
まとめ
チワワは、小さな体とクリクリした愛らしい瞳が魅力の超小型犬です。信頼している飼い主には従順で甘えん坊な一方、頑固で気が強い一面もあります。気性が荒い個体もいるため、しつけに苦労する可能性もあるでしょう。チワワの性格や飼い方のポイントなどを理解したうえで、チワワをお迎えすることが大切です。
また、骨折や眼・耳の疾患など、気をつけなければならない病気やケガもあります。大切なチワワと長く過ごせるよう、ペット保険への加入を検討してはいかがでしょうか。