ロットワイラーの特徴を徹底解説!性格や飼い方のポイント、病気などを解説|犬の保険
がっちりとした骨格に、たくましい筋肉を持つ大型犬、ロットワイラー。警察犬として活躍している姿をよく見かけますが、日本ではあまり馴染みのない犬種で、名前を聞いてもどのような犬種なのか、すぐ思い浮かぶ方は少ないのではないでしょうか。
そこで、本記事ではロットワイラーの特徴や性格、飼い方のポイントなどを徹底解説していきます。ロットワイラーをすでに飼われている方、これからロットワイラーのお迎えを検討している方など、ぜひ本記事を参考にしてください。
- ロットワイラーの基本情報
- ロットワイラーの性格は?
- ロットワイラーの特徴について
- ロットワイラーの飼い方のポイント
- ロットワイラーの気を付けたい病気は?
- 愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう
- 【おまけ】ロットワイラーに似た犬の種類
- まとめ
ロットワイラーの基本情報
英語表記 | rottweiler |
原産国 | ドイツ |
サイズ | 大型犬 |
グループ | 2G(使役犬:番犬、警護、作業をする犬) |
平均寿命 | 8〜10歳 |
ドイツ原産のロットワイラーは、大型犬の中ではコンパクトで、引き締まった無駄のない体型が特徴的です。その体格を活かし、古くから警察犬、介助犬、災害救助犬など、使役犬として活躍していました。
また、大型犬の平均寿命は10〜12歳とされていますが、ロットワイラーの平均寿命は8〜10歳と、やや短命です。
ロットワイラーの歴史・背景について
ロットワイラーの起源は、古代ローマ時代にまで遡ります。古代ローマ軍が長い遠征に出る際、共に移動する牛の群れを護衛する役割を担っていた家畜護衛犬が、ロットワイラーの先祖といわれています。あるとき、ローマ軍隊のひとつが遠征先の南ドイツ「ロットワイル地方」に定住したことで、共に連れていた家畜護衛犬もその地に定着したことがはじまりとされています。ロットワイラーという名前は、その地方から名づけられました。当時のロットワイラーの主な仕事は家畜を追い立て、主人を護衛して財産を守ることでしたが、20世紀には、優れた体力と勇敢さ、忠誠心を評価され、警察犬、軍用犬、山岳救助犬として世界中で活躍するようになりました。
ロットワイラーの性格は?
ロットワイラーは、古くから使役犬として活躍していた史実からも容易に想像ができるとおり、飼い主に従順で忠誠心が強く、落ち着いた性格です。
一方で、知らない犬や人にも果敢に攻めていく、勇猛果敢で防衛本能が強い一面をもちます。また、訓練性能に優れているため、使役犬としてはもちろん、番犬としても非常に優秀な犬種です。
しかし、強い防衛本能により、時には過剰な反応を起こすこともあるので注意が必要です。
ロットワイラーの特徴について
大きく骨太の体格に、艶のある黒く短い被毛が特徴的なロットワイラー。ここでは、ロットワイラーの大きさ・骨格と、毛色の特徴について詳しく解説していきます。
大きさ・骨格の特徴
俊敏性と耐久性を持ち合わせるロットワイラーは、大型犬としてはコンパクトで、がっちりとした骨格とたくましい筋肉が特徴的です。また、顎の力は強く、大きめの頭蓋骨に、太い首とマズルが特徴的です。
日本で血統書を発行する機関であるジャパンケネルクラブ(JKC)では、体高はオス65〜66cm、メス60〜61cmが理想とされており、いずれも体長は体高を15%超えてはいけないと規定されています。一方、体重はオス50kg、メス42kg前後が理想とされています。
また、飾り毛が少なく先端になるほど細い垂れ尾と、小さめの垂れ耳が特徴的です。
毛色の特徴
短く、まっすぐ硬い毛が密生しているロットワイラーの被毛は、ブラックが主流です。はっきりとしたタン(黄褐色)のマーキングが、目の上、頬、マズル、のど、胸、脚、尾の付け根などに見られます。
ロットワイラーの飼い方のポイント
先述したとおり、ロットワイラーは、防衛本能の強さにより過剰な反応を見せることがあります。そのため、子犬のときから社会性を身につけるなど、しっかりとしたしつけがポイントです。ここでは、ロットワイラーの飼い方のポイントを5つの事項に絞って紹介していきます。
1:運動
筋肉質で俊敏性に優れているロットワイラーは、体の大きさ以上の力を持ち、多くの運動量を必要とする犬種です。毎日、朝夕と2回の散歩をそれぞれ30分以上、合計で1〜2時間程度おこなうのが好ましいとされています。運動不足はストレスの原因となるので、月に数回は安全で広いところや、ドッグランなどで自由に走り回らせるなどの運動も効果的です。
ただし、急速な骨の発達により、子犬の成長段階で形成不全を起こす大型犬は少なくありません。そのため、骨格形成が整うまえの子犬の時期は、負荷がかかりやすい激しい運動を多くさせることは避けましょう。
2:しつけ
ロットワイラーは、筋肉質であるため見た目より体重が重く、とても力のある犬です。忠誠心があり、従順な性格のため、比較的しつけをしやすいとされていますが、十分なしつけをしないと、意図せずとも飼い主さんを傷つけてしまったり、散歩が不可能になるほど活発になってしまう恐れがあります。また、強い防衛本能により、過剰な反応を起こす場合もあります。
そのため、子犬のときから「社会性」「待て・止まれ」「噛み癖」のしつけはしっかりしておくことが重要です。散歩やドッグランなどで、子犬のときから多くの犬や人とふれあい社会性を持たせ、日々の食事や遊びで「待て・止まれ」といった静止行動を憶えさせ、「噛み癖」をしないようにしつけることがポイントです。
3:お手入れ
ロットワイラーは、短い毛で真直な毛質を持つスムースコートで、下毛のあるダブルコートの犬種です。上毛は硬く短い毛、下毛は柔らかい毛で覆われています。お手入れは、ラバーブラシでブラッシングした後、ぬらしたタオルで拭いてあげましょう。ダブルコートなので換毛期には、こまめなブラッシングを心がけてください。シャンプーは月1〜2回程度が好ましいとされています。
4:飼育環境
寒さが厳しいドイツを原産とするロットワイラーは、暑さに弱いため、高温多湿の日本では空調管理のできる屋内での飼育が勧められます。室内では、なるべく広く自由に動けるスペースを確保し、運動ができる広い庭などもあれば理想的です。
また、ロットワイラーは、警戒心が強く縄張り意識が高いため、ゆっくり落ち着けたり、ぐっすり眠れる愛犬専用のスペースを整えてあげることも重要です。例えば、大きいクレートやベッドを用意するなどが好ましいでしょう。
5:フードを与えて
主食には、フードと水のみで栄養のバランスがとれる、総合栄養食が好ましいとされています。一般食は、栄養バランスよりも"食べやすさ"を重視しているため、主食には不向きです。なお、総合栄養食のフードはパッケージの裏に表記があるので、ぜひ確認してみてください。
また、犬は成長や年齢ごとに必要とされる各栄養素の量が異なります。「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。特に大型犬は食べる量が多く、肥満になりやすい傾向があるので、食事管理には注意が必要です。
ロットワイラーの気を付けたい病気は?
ロットワイラーの気をつけたい病気・ケガとして主に以下の3つが挙げられます
- ガン
- 前十字靭帯のケガ
- 胃捻転(いねんてん)
ロットワイラーは、ガンにかかりやすいとされている犬種です。特にかかりやすいガンとして、骨に腫瘍ができる骨肉腫、リンパ球が腫瘍になってしまうリンパ腫、間質樹状細胞由来の悪性腫瘍で急速に広がる組織球肉腫などが挙げられます。6〜7歳になると発症するリスクが高まるといわれています。
また、ロットワイラーは前十字靭帯のケガが多いとされています。太ももとすねをつなぐ前十字靭帯と呼ばれる組織が損傷するケガで、重症化すると歩行が困難となり、手術が必要となる場合があります。加齢による体組織の老化に対して、体重や運動による負荷が強すぎることで起きると考えられています。
胃捻転は、大型犬によくみられ、胃がねじれてガスや液体が溜まることで、急激に全身状態が悪化する危険な病気です。特に、ロットワイラーのような胸の深い大型犬に好発する傾向があり、腹痛、悪心、流涎、嘔吐などがみられます。進行すると胃が破裂してしまい、重篤になる場合があります。
愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう
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【おまけ】ロットワイラーに似た犬の種類
ロットワイラーは、最も古い犬種の1つとして考えられており、ロットワイラーの血統を受ける犬種は、雑種を含めると数多く存在するといわれています。中でも、以下3つの犬種はよく似ているといわれています。
- ドーベルマン
- ピンシャー
- ボクサー
ドーベルマンとピンシャーは、作出のためにロットワイラーが使われたとされている犬種です。いずれも、黒い被毛にはっきりとしたタン(黄褐色)のマーキング、筋肉質で深い胸が特徴的です。また、使役犬として活躍した過去をもち、警戒心が強いです。
ボクサーは、ロットワイラーと同じドイツ原産の犬種で、筋肉質で深い胸、大型でありながらコンパクトな体格が似ています。
まとめ
今回はロットワイラーの特徴やかかりやすい病気・ケガ、飼い方のコツ・注意点などを解説しました。日本では飼い犬として見る機会は少ないものの、古代ローマ時代から使役犬として活躍していた過去からもうかがえる忠誠心の強さと勇猛果敢な一面は、世界的に多くの人気を集める理由の1つです。あなたとロットワイラーがより長く、大切な時間を過ごせるようにペット保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。
犬種分類表
小型犬
- アーフェンピンシャー
- イタリアン・グレーハウンド
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- オーストラリアン・テリア
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- ケアーン・テリア
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- ア行
- カ行
- サ行
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チベタン・スパニエル
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チワワ
- 狆
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- 日本テリア
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
- パグ
- パピヨン
- ビション・フリーゼ
- プチ・バラバンソン
- ブリュッセル・グリフォン
- ペキニーズ
- ボーダー・テリア
- ポメラニアン
- ボロニーズ
- タ行
- ナ行
- ハ行
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ヨークシャー・テリア
- ラサ・アプソ
- レークランド・テリア
- ワイヤー・フォックス・テリア
- マ行
- ヤ行
- ラ行
- ワ行
中型犬
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- ア行
- 甲斐犬
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州犬
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コリア・ジンドー・ドッグ
- サモエド
- サルーキ
- シェットランド・シープドッグ
- 四国犬
- 柴犬(小柴・豆柴を含む)
- シャー・ペイ
- ジャーマン・ポインター
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- チベタン・テリア
- チャウ・チャウ
- カ行
- サ行
- タ行
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- バセット・ハウンド
- バセンジー
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
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- ベドリントン・テリア
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- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボストン・テリア
- 北海道犬
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
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- ミニチュア・ブル・テリア
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大型犬
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- ラブラドール・レトリーバー
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
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- ハ行
- マ行
- ラ行
- ワ行
ミックス犬
- 両親の犬種が分かっている場合(上記表内に対象の犬種がある場合)、いずれか大きい型に分類します。
- 両親の犬種が不明の場合・両親のいずれかが不明の場合は、下記表のとおり分類します。
種類 |
生後8ヶ月未満 |
生後8ヶ月以上 |
||||
体重 |
6kg未満 |
6〜20kg未満 |
20kg以上 |
10kg未満 |
10〜20kg未満 |
20kg以上 |
分類 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
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