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グレートピレニーズの容姿や性格の特徴を一挙紹介!飼い方のポイントも解説|犬の保険

グレートピレニーズは、ヨーロッパの山岳地帯を生き抜いてきた、大型で豊かな白い被毛が特徴的な犬種です。笑っているかのような穏やかな表情に魅了される方も多く存在します。
今回は、グレートピレニーズの特徴や飼い方のポイント、気を付けたい病気などを説明します。グレートピレニーズのお迎えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

グレートピレニーズ

グレートピレニーズとはどんな犬?

グレートピレニーズ、顔


グレートピレニーズは、ヨーロッパの山岳地帯で飼われていた犬です。雪山の寒さに耐えられるよう、真っ白でふわふわとした被毛を持っています。子犬のころは、まるでシロクマのようなかわいらしさがあります。

グレートピレニーズの基本情報は、以下のとおりです。


英語表記 Great Pyrenees
原産国 フランス
サイズ 大型犬
グループ 2G 使役犬
平均寿命 10〜12歳


体格は非常に大きいですが、やわらかな表情と穏やかな性格の持ち主であり、愛情深い犬種です。口角が上がっており、まるで笑っているように見える表情は、「サモエドスマイル」と呼ばれています。

賢く、飼い主に対して忠誠心が高い性格から、よきパートナーとなるでしょう。

グレートピレニーズの歴史について

グレートピレニーズは、もともとヨーロッパの山岳地帯で飼育されていた犬です。「ピレニーズ」の由来は、フランスとスペインの国境にあるピレネー山脈であり、古くから牧羊犬や番犬として活躍していました。

グレートピレニーズの起源は、中央アジアやシベリアに生息していたチベタン・マスティフ系の大型犬とされています。遊牧民や行商人によってヨーロッパにわたり、やがてグレートピレニーズとなった、と考えられています。

17世紀ごろ、フランスの宮廷で護衛犬として飼育されるようになりました。ルイ14世やマリー・アントワネットに愛されたとも言われており、その優雅な見た目と忠誠心の強さから、1635年には「フランス王室犬」に認定されました。

しかし、やがて山岳地帯の野生動物が減り、犬が上流階級の護衛を行わなくなるとともに、グレートピレニーズの人気も下火になりました。一時は絶滅寸前まで減少したこともあります。

その後、愛好家によって山岳地帯で生き残っていたグレートピレニーズが発見され、改良繁殖が行われます。1885年には、イギリスのケネルクラブによって犬種登録されました。フランスでは20世紀のはじめに犬種標準が定められ、やがてアメリカのケネルクラブでも登録されました。

ちなみに、アメリカではグレートピレニーズ、ヨーロッパではピレニアン・マウンテン・ドッグと呼ばれています。

グレートピレニーズの容姿の特徴

グレートピレニーズ、雪


ここでは、グレートピレニーズの容姿の特徴について見ていきましょう。

大きさ・骨格の特徴

グレートピレニーズは、非常に大きく恵まれた体格を持っています。大きさは以下のとおりです。

  • 体高:オスが約70〜82cm、メスが約65〜77cm
  • 体重:オス、メスともに約45〜60kg

骨格はがっしりしていて骨太ですが、美しい白い被毛と穏やかな表情で、どこか優雅さが感じられます。

毛色・毛質の特徴

グレートピレニーズの被毛は、ホワイト、あるいはグレーです。頭や耳、尻尾の付け根に、オレンジや薄いイエロー、グレーなどのマーキングが入っている個体も存在します。

被毛は長くボリュームがあります。寒い山岳地帯を生き抜けるよう、アンダーコートが密生しているのが特徴です。被毛が抜けやすく、毛玉にもなりやすいため、こまめなブラッシングが欠かせません。

サモエドとの違いは?

グレートピレニーズとよく似ているのが、サモエドです。同じく真っ白な被毛に覆われています。

グレートピレニーズとサモエドの違いは、主にサイズと耳の形です。 サモエドの大きさは、体高が約50〜60cm程度、体重は約16〜30kgです。グレートピレニーズのほうが一回りほど大きいことがわかります。

また、グレートピレニーズは垂れ耳、サモエドは立ち耳という違いもあります。

グレートピレニーズはどんな性格?

グレートピレニーズ、子ども


グレートピレニーズは、温厚で愛情深い性格です。

山岳地帯で暮らしていたピレニーズは、牧羊犬や番犬として活躍していたように、もともと警戒心が強い性格でした。ペットとして飼育するために、警戒心が弱まるよう交配が進んだ結果、近年ではおっとりした性格の個体も見られます。

しかし、性格には個体差があり、警戒心や独立心が強い個体も少なくありません。

また、グレートピレニーズは賢さも魅力です。洞察力に優れており、飼い主より先回りして判断しようとする場合もあります。

グレートピレニーズの飼い方のポイント

グレートピレニーズ、芝生


超大型で活発なグレートピレニーズを飼育するためには、広く快適な飼育環境としつけが必要です。また、運動量の確保やこまめなお手入れも欠かせません。

ここでは、グレートピレニーズの飼い方のポイントを説明します。

1:飼育環境

グレートピレニーズは非常に体が大きいため、ストレスを与えないよう、広い部屋や庭がある家で飼育しましょう。

大型犬の場合は、最低限でも3畳分のケージが必要です。ケージのほか、遊びスペースも確保することを考えると、かなりの広さが必要であることがわかります。

さらに、温度調整も必須です。グレートピレニーズは寒さに強い一方で、暑さには弱いため、夏場は熱中症になってしまうリスクがあります。クーラーで温度や湿度を管理し、常に新鮮な水が飲めるようにしましょう。クールマットを敷くのもおすすめです。

2:ブラッシング・お手入れ方法

グレートピレニーズは被毛が長く抜けやすいため、ブラッシングが必要です。室内に抜け毛が飛び散るのを防ぐためだけでなく、夏場に体温を放熱しやすくするためにも、ブラッシングで余分な除毛を除去しましょう。特に、換毛期は非常に多くの毛が抜けるため、こまめなブラッシングが重要です。

皮膚を清潔に保てるよう、月に1回ほどシャンプーもしてあげてください。

また、グレートピレニーズの後ろ足には各2本の狼爪があります。月に1〜2回程度、爪切りを行いましょう。

3:しつけ

グレートピレニーズは基本的には穏やかな性格ですが、警戒心が強い個体も存在します。まわりの人やほかの動物とうまく接せられるよう、子犬の頃からしつけを行うことが必要です。体が大きいため、人に飛びついて怪我をさせてしまう可能性もあります。

グレートピレニーズは非常に賢いため、飼い主を下に見ると手に負えなくなってしまいます。飼い主が上であることを理解させられるよう、甘やかしすぎることなくしつけを行いましょう。ただし、厳しくしつけすぎるとストレスを抱えてしまいます。無理強いはせず、それぞれの性格に合わせて根気強く躾を行うことが大切です。

しつけが難しい場合は、プロのトレーナーのサポートを受けるのもおすすめです。

4:運動量

山岳地帯を走り回っていたグレートピレニーズは、並外れた体力を持ち、体を動かすことを好みます。1日に2回、30分〜1時間ずつ散歩に連れていきましょう。

食後の散歩は控えてください。胃が拡張している食後すぐに運動させると、胃捻転や腸捻転を引き起こすリスクが高いです。特に、大型犬は、胃捻転や腸捻転になりやすく、命を落としてしまう危険性もあるため注意しましょう。食後2〜3時間は休ませてください。

また、暑さが厳しい夏は、熱中症を防ぐために早朝や夜の涼しい時間帯を選ぶことが大切です。

5:食事

グレートピレニーズは体が大きく、食事量も多いです。しかし、比較的太りやすいため、食事管理が欠かせません。体重が増えすぎると、関節に負担をかけてしまいます。

主食には総合栄養食を与えましょう。総合栄養食は、フードと水のみで、1日に必要な栄養素を摂取できるように作られています。一方、一般食は食いつきを重視しており、主食には適していません。

また、年齢や目的ごとに適切なフードを選ぶことも大切です。パッケージに記載されている 「子犬用」「体重管理用」などの表記を確認しましょう。

グレートピレニーズの気を付けたい病気とは?

グレートピレニーズ、顔、アップ


グレートピレニーズは、以下のような病気に注意が必要です。

  • 熱中症
  • 胃捻転・腸捻転
  • 外耳炎
  • 皮膚炎
  • 汎骨炎
  • 股関節形成不全
  • 骨肉腫
  • 白内障

前述のとおり、暑さに弱く、室内でも熱中症になってしまうリスクがあります。

また、胃捻転や腸捻転にも注意が必要です。胃や腸がねじれ、ガスや液体がたまってしまう病気です。拡張してねじれた胃や腸が周囲の血管を圧迫することで、循環障害やショック症状を引き起こします。突然状態が悪化するのが特徴で、発症後はできるだけ早く処置する必要があります。腹部の膨張や粘膜が青白くなるチアノーゼ症状、苦しそうな呼吸、空嘔吐(吐きそうなしぐさを見せること)などが見られた際は、すぐに動物病院に連れていきましょう。

また、大型犬によく見られる病気として、汎骨炎や股関節形成不全、骨肉腫が挙げられます。それぞれの特徴は以下のとおりです。


汎骨炎 四肢の骨に炎症が起こる病気で、成長期の大型犬に多く見られる
股関節形成不全 股関節周辺の骨の成長が噛み合わず、関節に炎症が起こる病気
骨肉腫 骨から発生する悪性腫瘍であり、初期でも臓器に転移する可能性がある

愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう

グレートピレニーズ、ネモフィラ


グレートピレニーズは、上記のようにさまざまな病気にかかるリスクがあります。高額な治療費がかかる病気や怪我のリスクに備えられるよう、ペット保険に加入するのがおすすめです。

ペット保険にはさまざまな種類があり、プランごとにカバーしている範囲が異なります。自分に合ったプランを選ぶことが大切です。

いぬとねこの保険 保険料例

使用保険料例

※ネクストとライトは、50%プラン・月払・インターネット割引・免責額適用特約セットの場合。ミニは70%プランのみ。インターネット割引は継続時には適用されません

【おまけ】グレートピレニーズに似た犬の種類は?

サモエド


グレートピレニーズに似た犬種は、以下のとおりです。


チベタン・マスティフ グレートピレニーズの起源とも言われており、体の大きさや忠実な性格が似ている
バーニーズ・マウンテン・ドッグ がっちりした丈夫な体格が似ている
サモエド 白くてボリューミーな被毛が似ている
ポーリッシュ・タトラ・シープドッグ 牧羊犬として活躍してきた歴史を持ち、大きな体格と白い被毛が似ている

まとめ

グレートピレニーズ、ひまわり


グレートピレニーズは、大きくてがっしりした体格と、ボリューミーな白い被毛、そして穏やかな表情が魅力的な犬種です。大型犬で体力もあるため、飼いやすいとは言えません。しかし、信頼関係を築き、きちんとしつけることにより、飼い主のよきパートナーになります。

グレートピレニーズを長く大切に育てるためには、病気にかかるリスクに備えることが大切です。ペット保険に加入して、万が一の事態にも安心して対応できるようにしましょう。

犬種分類表

小型犬

中型犬

      ア行
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
  • アメリカン・フォックスハウンド
  • イングリッシュ・コッカー・スパニエル
  • イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
  • ウィペット
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
  • ウェルシュ・コーギー
  • ウェルシュ・コーギー・カーディガン
  • ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
  • ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
  • ウェルシュ・テリア
  • エアデール・テリア
  • オーストラリアン・キャトル・ドッグ
  • オーストラリアン・ケルピー
  • オーストラリアン・シェパード
      カ行
  • 甲斐犬
  • キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
  • 紀州犬
  • ケリー・ブルー・テリア
  • コーイケルホンディエ
  • コリア・ジンドー・ドッグ
    1. サ行
  • サモエド
  • サルーキ
  • シェットランド・シープドッグ
  • 四国犬
  • 柴犬(小柴・豆柴を含む)
  • シャー・ペイ
  • ジャーマン・ポインター
  • スコティッシュ・テリア
  • スタッフォードシャー・ブル・テリア
  • スタンダード・シュナウザー
  • スタンダード・ダックスフンド
  • スタンダード・プードル
    1. タ行
  • チベタン・テリア
  • チャウ・チャウ
      ナ行
  • 日本スピッツ
    1. ハ行
  • バセット・ハウンド
  • バセンジー
  • ビアデッド・コリー
  • ビーグル
  • プーミー
  • プーリー
  • プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
  • ブリタニー・スパニエル
  • ブル・テリア
  • フレンチ・ブルドッグ
  • ベドリントン・テリア
  • ボーダー・コリー
  • ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
  • ボストン・テリア
  • 北海道犬
  • ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
    1. マ行
  • ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
  • ミニチュア・ブル・テリア

大型犬

      ア行
  • アイリッシュ・ウルフハウンド
  • アイリッシュ・セター
  • 秋田犬
  • アフガン・ハウンド
  • アメリカン・ピット・ブルテリア
  • アラスカン・マラミュート
  • イングリッシュ・セター
  • イングリッシュ・ポインター
  • オールド・イングリッシュ・シープドッグ
    1. カ行
  • カーリーコーテッド・レトリーバー
  • グレート・デーン
  • グレート・ピレニーズ
  • グレーハウンド
  • コーカサス・シープドッグ
  • ゴードン・セター
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ラフ・コリー
      ハ行
  • バーニーズ・マウンテン・ドッグ
  • ハリア
  • ブービエ・デ・フランダース
  • フラットコーテッド・レトリーバー
  • ブルドッグ
  • ブルマスティフ
  • ベルジアン・シェパード・ドッグ
  • ボクサー
  • ボルゾイ
  • ホワイト・シェパード・ドッグ
    1. マ行
  • マスティフ
    1. ラ行
  • ラージ・ミュンスターレンダー
  • ラブラドール・レトリーバー
  • レオンベルガー
  • ローデシアン・リッジバック
  • ロットワイラー
    1. ワ行
  • ワイマラナー

ミックス犬

  • 両親の犬種が分かっている場合(上記表内に対象の犬種がある場合)、いずれか大きい型に分類します。
  • 両親の犬種が不明の場合・両親のいずれかが不明の場合は、下記表のとおり分類します。

種類

生後8ヶ月未満

生後8ヶ月以上

体重

6kg未満

6〜20kg未満

20kg以上

10kg未満

10〜20kg未満

20kg以上

分類

小型犬

中型犬

大型犬

小型犬

中型犬

大型犬

犬の知識コラム