犬の健康診断は何歳から?タイミング・頻度や検査内容・費用の目安などを徹底解説!|犬の保険
人間と同じように、愛犬にも健康診断が必要です。こまめに健康診断を受けることで、病気の早期発見や予防につながります。成犬になったら1年に1回以上、シニア期は半年に1回以上の頻度で、健康診断を受けると安心です。
今回は、犬の健康診断の必要性や受けるタイミング、検査内容や費用の目安などを解説します。愛犬の健康を守るためにも、健康診断について正しく理解しておきましょう。
- 犬の健康診断の必要性とは?
- 犬の健康診断はどこで受けられるの?
- 犬の健康診断の内容(検査項目)は?
- 犬の健康診断の費用の目安はいくら?
- 犬の健康診断を受ける際の注意点
- 愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう
- まとめ
犬の健康診断の必要性とは?
愛犬の健康を守るためには、健康診断を受けることが必要です。健康診断を受けることで、病気の早期発見や予防につながります。
犬は、人間に比べて非常に早いスピードで歳をとります。小型・中型犬は、1歳で人間の15歳、大型犬は12歳に該当するとされています。飼い主が気付かないうちに、愛犬の体は目まぐるしく変化しているのです。
また、犬は人間のように言葉で不調を訴えられないため、飼い主が異変に気づけない可能性もあります。特に、症状の進行が緩やかな慢性疾患や悪性腫瘍は、飼い主が症状に気づくころにはかなり進行している、というケースも珍しくありません。
愛犬の異変に素早く気づくことができれば、軽い治療で対応でき、完治を目指せる可能性もあります。愛犬と長く一緒に過ごすためには、健康診断で愛犬の様子を定期的にチェックすることが欠かせません。
犬の健康診断は何歳から必要?
犬の健康診断は、0歳から受けられます。先天的な病気を持っているか、あるいは病気に罹りやすいかを確認するためにも、1歳になったタイミングから健康診断を受けるのがおすすめです。
0歳の間は、予防接種を受けるため、定期的に動物病院を受診します。そのため、病院に行く回数が減る1歳ごろから、年に1回を目安に健康診断を受けるとよいでしょう。
小さい頃から定期的に健康診断に通うことで、「血小板が少なめ」「特定の数値が基準より高い傾向にある」など、愛犬の体のデータを蓄積できるのもメリットです。データを参照することで、異変に気づけたり、体調不良の際にすぐに原因を特定できたりします。
犬の健康診断を受けるタイミングは?頻度はどのくらい?
健康診断を受ける頻度は、年に1回が目安です。もちろん、半年に1回受診しても問題ありません。犬の年に1回は、人間に置き換えると4〜7年に1回となります。
体の不調が増え始めるシニア期(6〜7歳ごろ)からは、半年に1回を目安に受診しましょう。11歳を超えたあたりから、さらに頻度を上げて年に3〜4回受けると安心です。
定期的に健康診断を受けるためには、あらかじめ受診日を決めておくのがおすすめです。健康診断を受けた際に、次回の診断を予約するという方法もあります。毎年受けるフィラリア検査と同時に行うのもよいでしょう。
健康診断の適切な頻度は、愛犬の体調や持病などによって異なります。特定の疾患の好発犬種であったり、先天的に何らかの病気にかかりやすいことがわかっていたりする場合は、もう少し頻度を上げる必要があるかもしれません。適切な頻度については、獣医師に相談しましょう。
犬の健康診断はどこで受けられるの?
犬の健康診断は、動物病院で受けられます。かかりつけの動物病院で受けられるか確認してみましょう。
健康診断をきっかけに、かかりつけの動物病院を作るのもおすすめです。同じ動物病院にかかり続けることで、愛犬の体のデータを蓄積できます。緊急時も、愛犬の様子を熟知している獣医師に診てもらえるため、診断や治療をスムーズに行えるでしょう。
愛犬にとっても慣れている獣医師に診てもらえるため、愛犬にかかるストレスを軽減できるのもメリットです。
犬の健康診断の内容(検査項目)は?
ここでは、犬の健康診断で主に行われる検査内容について紹介します。
1:問診
問診では、愛犬の普段の様子や食事、排泄の頻度・量などについて、獣医師から質問されます。気になることがあれば、問診の際に相談しましょう。
愛犬の普段の様子を知っているのは、獣医師ではなく飼い主です。問診の際にスムーズに答えられるよう、日頃から愛犬の様子を観察しておきましょう。
気になる変化や症状がある場合は、その様子を写真や動画に撮っておくのがおすすめです。獣医師に見せることで、より正確な診断につながります。
2:身体検査
身体検査では、体重測定や視診、触診、聴診などが行われます。
体重測定では、太りすぎや痩せすぎ、前回の体重から大きく変動していないか、などをチェックします。体重によっては、検査項目が追加されることもあります。毎日一緒に過ごしている飼い主は、体重の変化に気づけないことが多いです。体重測定で、愛犬の様子を客観的に理解しましょう。
視診では、獣医師が犬の体をくまなくチェックして、皮膚に異常はないか、歯石は溜まっていないかなど、目視でわかる異変を調べます。
触診では、実際に体を触り、しこりや骨格異常の有無はないか、腹腔に異物が溜まっていないかなどを確認します。視診ではわからない異常に気づけるため、重要な検査です。
聴診では、聴診器を使い、心臓や気管などの音をチェックします。
3:尿検査・便検査
採取した尿や便を分析し、細菌や寄生虫の有無や、結石ができていないか、血が混ざっていないかなどを検査します。
尿や便は、健康のパラメーターです。犬の尿検査・便検査では、以下のような病気を発見できる可能性があります。
<尿検査>
- 膀胱炎
- 尿結石
- 糖尿病
- 腎臓病
- 腫瘍
- ホルモン疾患 など
<便検査>
- 臓器からの出血
- 寄生虫や原虫感染 など
4:血液検査
血液検査では、採血を行い血中成分を分析します。
血液検査は、以下の2つに分けられます。
- 血球検査:赤血球や白血球、血小板などの数を測定する
- 血球検査:赤血球や白血球、血小板などの数を測定する
血球検査は、貧血が起きているか、何らかの炎症やがんの疑いがないかなどを確かめる検査です。生化学検査では、栄養状態や内臓機能についてチェックされます。
血液検査には多くの検査項目があり、オプションで項目を増やせる場合がほとんどです。どの項目を調べるべきか、獣医師と相談のうえ決めましょう。
5:レントゲン検査
レントゲン検査は、レントゲン写真を撮影し、内臓や骨格などに異常がないかをチェックする検査です。先天的な骨格異常や関節の炎症、結石、腫瘍の有無などがわかります。
オプションとなっている場合が多いですが、体の内部をチェックできるため、検査するのがおすすめです。
6:超音波検査(エコー)
超音波検査(エコー検査)では、血液の流れや臓器の大きさ、形、動きなどをチェックできます。レントゲン検査よりも、詳しい内部の状態を確認でき、レントゲンでは映らなかった腫瘍を見つけられる可能性も高いです。
麻酔が必要ないため、愛犬にかかる負担も軽減できます。レントゲン検査と同様にオプションになっているケースが多いですが、こちらも検査するのがおすすめです。
犬の健康診断の費用の目安はいくら?
健康診断にかかる費用は、動物病院や検査項目などによって異なります。目安は5,000〜30,000円程度です。
レントゲン検査や超音波検査は、オプションで実施されることが多いです。その分費用は高くなりますが、チェックできる項目が増え、病気に気づける可能性が高まります。
健康診断には、安くはない費用がかかります。しかし、病気になった際にかかる治療費や通院費用を考慮すると、結果的に費用負担を抑えられるかもしれません。何よりも、愛犬の健康を守るために、健康診断は必ず受診しましょう。
犬の健康診断を受ける際の注意点
犬の健康診断を受ける際の注意点は、以下のとおりです。
- 事前の食事について確認する
- 検尿や検便について確認する
- 尿や便は当日採取する
- 当日愛犬の体調が悪い場合は、獣医師に相談する
健康診断の時間帯や検査内容によっては、一定時間絶食が必要な場合があります。食事をとってしまうと、検査結果に影響が出ることがあるため、事前に食事をとってよいか、何時間前から絶食すべきかについては、必ず確認しておきましょう。
また、検尿や検便を行うかについても確認してください。検尿や検便を行う場合、飼い主が自宅で尿や便を採取しなければならないことが多いです。人間と違い、排尿や排便のタイミングをコントロールすることはできないため、事前に確認して計画的に採取する必要があります。
尿や便は、当日採取して速やかに動物病院に持っていきましょう。時間が経つと、細菌が増殖して検査結果が変わってしまう可能性があるためです。持って行く直前まで冷蔵庫で保存し、保冷剤とともに持参するのがおすすめです。
健康診断当日に愛犬の体調がよくない場合は、受診前に獣医師に相談してください。健康診断ではなく、診察に切り替えるケースが多いです。
愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう
愛犬のもしもの事態に備えるためには、ペット保険に加入することがおすすめです。
ペットには公的な保険制度がありません。そのため、長期の治療や手術が必要になった場合、医療費は飼い主が全額自己負担する必要があります。
ペット保険に加入することで、万が一の事態にも安心して対応できるでしょう。
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まとめ
愛犬の健康を守るのは、飼い主の責任です。定期的に健康診断に連れていき、異変にすぐに気づけるようにしましょう。
健康診断によって病気を早期発見できれば、完治させられる可能性が高まります。また、愛犬の健康状態を知ることで、病気の予防にもつながるでしょう。年に1回以上、シニア期は1年に2回以上を目安に、健康診断を受けることが大切です。
健康診断で病気が見つかった場合は、早期に治療する必要があります。万が一の事態に備え、ペット保険を活用してみてはいかがでしょうか。