ボロニーズの特徴を徹底解説!性格や飼い方・しつけのポイント、病気など
ボロニーズは、イタリア原産の、真っ白な被毛が特徴な小型犬です。日本ではあまり知名度が高くありませんが、愛玩犬として古くから愛されてきました。人懐っこく、飼い主と遊ぶのを好む愛らしい性格が魅力で、初心者にも飼いやすいでしょう。今回は、ボロニーズの特徴や飼い方、しつけのポイント、気をつけたい病気などを解説します。
- ボロニーズの歴史について
- ボロニーズの性格は?
- ボロニーズの見た目の特徴
- ボロニーズの飼い方・日常のお世話について
- ボロニーズの心配な病気・ケガはある?
- 愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう
- 【おまけ】ボロニーズに似た犬の種類は?
- まとめ
ボロニーズの歴史について
ボロニーズは、日本であまりポピュラーな犬種ではないため、どのような犬なのか見たことない方や、名前すら知らない方も多いでしょう。
ボロニーズの起源は諸説ありますが、同じく白い被毛が特徴的なマルチーズやビションフリーゼと、同じ祖先であると考えられています。
イタリアのボローニャ地方で生まれたことから、ボロニーズという名前がつけられました。貴族の愛玩犬として作出され、イタリアやオーストリア、ロシアなど、さまざまな国の貴族から愛されてきました。
やがて、戦争によって貴族の地位が下がったことで、ボロニーズの数も減ってしまいます。しかし、貴族に大切に飼育され続けたことで、絶滅することはありませんでした。
戦後、イタリアのブリーダーによってボロニーズの数は増え、やがて一般市民にも飼育されるようになりました。1980年代後半には、アメリカやイギリスなどにも輸出されています。
しかし、現在に至るまで大きなブームが起きたことはなく、イタリア以外ではあまり繁殖が進んでいません。そのため、日本でも比較的レアな犬種となっています。
ボロニーズの性格は?
愛玩犬として作出されたボロニーズは、優しく人懐っこい性格の持ち主です。従順で飼い主に甘えん坊という可愛らしさが魅力です。社交性も高く、多頭飼いや子どもがいる家庭でも問題なく飼育できるでしょう。
飼い主のそばで静かに過ごすことを好む穏やかな性格であるため、初心者でも飼いやすい犬種の1つです。
ただし、ほかの犬や人と交流しないまま飼育すると、臆病な性格になってしまいます。子犬の頃から、社交性を身につけるためのトレーニングを行うことが大切です。
ボロニーズの見た目の特徴
ここでは、ボロニーズの大きさや被毛など、見た目の特徴について見ていきましょう。
ボロニーズの大きさ(体重・体高)
ボロニーズは小型犬に分類され、サイズの目安は以下のとおりです。
体重:約2.5〜4kg
体高:オスは約27〜30cm、メスは約25〜28cm
ボロニーズは、体長と体高がほぼ同じで、スクエアに近い体型をしています。
ボロニーズの毛質・毛色
ボロニーズの被毛は、真っ白なピュアホワイトのみが認められています。子犬の頃は、シャンパンカラーの模様が入っていますが、成長とともに真っ白な被毛に変わります。
毛質は非常にやわらかく、ふわふわした手触りが魅力です。
被毛はウェーブがかっています。長毛ですが、シングルコートであるため抜け毛は少ないのが特徴です。
ボロニーズの飼い方・日常のお世話について
ここでは、ボロニーズをお迎えする前に知りたい、飼育環境や運動量、フードやお手入れ、しつけのコツについて解説します。
ボロニーズの飼育環境
ボロニーズは、屋外での飼育には向いていません。特に冬場は寒さに弱いため、屋内で温度管理を徹底しましょう。
飼い主と遊ぶのを好むため、ボールやおもちゃで十分に遊べるよう、ある程度の飼育スペースを確保することが大切です。
ボロニーズに必要な運動量
ボロニーズは、基本的にはそこまで運動量を必要としません。気分転換やほかの犬と交流するために、1日に2回ほど、15分程度の散歩に連れて行きましょう。
しかし、中には活発で体を動かすのを好む個体もいるため、愛犬に応じて運動量を調整することが大切です。また、極端に運動させないと太ってしまうため、一定の運動量は確保するようにしましょう。
散歩以外は、室内でボールやおもちゃを使って遊んであげてください。
ボロニーズのフード
ボロニーズのフードには、総合栄養食を選びましょう。総合栄養食は、フードと水のみで、1日に必要な栄養を摂取できるよう作られています。
一般食を主食としてしまうと、栄養が不足してしまいます。一般食は食いつきを重視しているため、あくまでもおかずとして与えましょう。
ドッグフードには、「子犬用」「シニア用」「体重管理用」などさまざまな種類があります。年齢や体調に応じて、必要なカロリーや栄養バランスは異なるため、愛犬に合ったフードを選んでください。
ボロニーズのブラッシング・コーミング
ボロニーズはシングルコートであるため抜け毛が少ないのが特徴です。しかし、長毛で被毛が絡まりやすいため、ブラッシング・コーミングは毎日行いましょう。ブラッシングはスキンシップにもなります。皮膚の状態もチェックしながら、優しく被毛を整えることが大切です。
特に、涙やけやよだれやけには注意が必要です。目や口のまわりを清潔に保ち、白く美しい被毛をキープできるようにしましょう。
ボロニーズのしつけ
ボロニーズは、飼い主に懐っこく穏やかであるため、しっかりコミュニケーションをとればしつけは難しくありません。飼い主に褒めてもらおうと行動するため、褒めてのばすのが近道です。失敗しても、大声をあげたり無視したりせず、冷静に対応しましょう。
ほかの犬や飼い主以外の人と友好的に接せられるよう、子犬のうちから社交性を身につける必要があります。散歩やドッグランなどに連れていき、犬や人に慣れさせましょう。
ボロニーズの心配な病気・ケガはある?
ボロニーズは、比較的寿命が長い健康な犬種ですが、以下の病気にかかりやすいとされてます。
- 涙やけ(流涙症)
- 白内障
- 膝蓋骨脱臼
- 尿毒症
涙やけ(流涙症)は、目に涙が多く溜まって流れ出してしまう疾患です。アレルギーや眼瞼内反症などが原因で涙の分泌量が過剰になったり、鼻涙管閉塞で涙の排出が妨げられたりすることで発症します。ボロニーズは被毛が白いため、流涙症になって目の下が常に濡れた状態になると、その部分の被毛が赤茶色に変色してしまいます。涙やけが見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
白内障は、目の水晶体が白く濁ってしまう疾患です。視力が低下し、やがて失明してしまいます。人間のように加齢に伴って発症するケースが多いですが、遺伝的に発症しやすい場合もあります。そのほか、糖尿病のような疾患に併発して起こる場合もあり、注意が必要です。白内障を放置すると網膜剥離や失明につながるため、早期の治療が欠かせません。
膝蓋骨脱臼(パテラ)は、膝のお皿(膝蓋骨)が脱臼してしまう疾患です。小型犬は、先天的になりやすいため注意が必要です。何度も脱臼を繰り返してしまう場合もあります。後肢の骨が変形したり、靭帯が切れたりするリスクもあるため、異変を感じたらすぐに獣医師に相談してください。
尿毒症は、腎不全によって現れる症状の1つです。本来尿として排出される尿毒素が、体内に蓄積してしまいます。初期には食欲不振や下痢、貧血といった症状が見られます。重症化すると、脱水症状が進行し、意識障害や脱力、尿の生成機能の低下といった状態に陥る危険な疾患です。早期発見と対処が求められます。
愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう
マルチーズを長く大切に育てるためには、病気や怪我の際にすぐに適切な治療を行えるよう、ペット保険に加入することが大切です。
ペットの治療費は全額飼い主の自己負担となります。ペット保険に加入することで、万が一の事態にも安心して対応できるでしょう。
ペット保険にはさまざまな種類やプランがあるため、自身に合ったものを選ぶことが大切です。
いぬとねこの保険 保険料例
※ネクストとライトは、50%プラン・月払・インターネット割引・免責額適用特約セットの場合。ミニは70%プランのみ。インターネット割引は継続時には適用されません
【おまけ】ボロニーズに似た犬の種類は?
ボロニーズに似た犬種は以下のとおりです。
上記は、どれもボロニーズとルーツが同じとされています。
マルチーズは、ボロニーズと同じくイタリア原産の愛玩犬です。ボロニーズよりもサイズが小さく、目がくりくりしているのが特徴です。被毛はピュアホワイトが多いですが、ベージュやクリーム色の個体も存在します。
ビション・フリーゼは、フランス原産の愛玩犬です。ボロニーズと同じようなサイズ感ですが、ダブルコートで被毛のボリュームが多いという違いがあります。綿菓子のような、丸っこいパウダーパフカットが人気です。
ハバニーズは、キューバ原産の愛玩犬です。ボロニーズよりも少しサイズが大きく、ホワイト以外にもブラウンやブラックといった被毛を持つ個体も存在します。
まとめ
ボロニーズは、穏やかで懐っこい性格の持ち主であり、運動量もそこまで必要としないため、はじめて犬を飼う方にもおすすめの犬種です。しつけはそこまで難しくありませんが、子犬の頃からほかの犬や人に慣れさせる必要があります。飼い主に構ってもらうことを好むため、一緒に過ごす時間を長くとり、積極的に遊んであげましょう。
ボロニーズは比較的健康ではありますが、かかりやすい病気もいくつか存在します。万が一の事態に備え、ペット保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。
犬種分類表
小型犬
- アーフェンピンシャー
- イタリアン・グレーハウンド
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- オーストラリアン・テリア
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- ケアーン・テリア
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- ア行
- カ行
- サ行
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チベタン・スパニエル
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チワワ
- 狆
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- 日本テリア
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
- パグ
- パピヨン
- ビション・フリーゼ
- プチ・バラバンソン
- ブリュッセル・グリフォン
- ペキニーズ
- ボーダー・テリア
- ポメラニアン
- ボロニーズ
- タ行
- ナ行
- ハ行
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ヨークシャー・テリア
- ラサ・アプソ
- レークランド・テリア
- ワイヤー・フォックス・テリア
- マ行
- ヤ行
- ラ行
- ワ行
中型犬
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- ア行
- 甲斐犬
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州犬
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コリア・ジンドー・ドッグ
- サモエド
- サルーキ
- シェットランド・シープドッグ
- 四国犬
- 柴犬(小柴・豆柴を含む)
- シャー・ペイ
- ジャーマン・ポインター
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- チベタン・テリア
- チャウ・チャウ
- カ行
- サ行
- タ行
- 日本スピッツ
- バセット・ハウンド
- バセンジー
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
- ブリタニー・スパニエル
- ブル・テリア
- フレンチ・ブルドッグ
- ベドリントン・テリア
- ボーダー・コリー
- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボストン・テリア
- 北海道犬
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
- ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
- ミニチュア・ブル・テリア
- ナ行
- ハ行
- マ行
大型犬
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- アイリッシュ・セター
- 秋田犬
- アフガン・ハウンド
- アメリカン・ピット・ブルテリア
- アラスカン・マラミュート
- イングリッシュ・セター
- イングリッシュ・ポインター
- オールド・イングリッシュ・シープドッグ
- カーリーコーテッド・レトリーバー
- グレート・デーン
- グレート・ピレニーズ
- グレーハウンド
- コーカサス・シープドッグ
- ゴードン・セター
- ゴールデン・レトリーバー
- ラフ・コリー
- ア行
- カ行
- シベリアン・ハスキー
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ジャイアント・シュナウザー
- セント・バーナード
- ダルメシアン
- チェサピーク・ベイ・レトリーバー
- チベタン・マスティフ
- ドーベルマン
- ドゴ・アルヘンティーノ
- 土佐犬
- ナポリタン・マスティフ
- ニューファンドランド
- サ行
- タ行
- ナ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- ハリア
- ブービエ・デ・フランダース
- フラットコーテッド・レトリーバー
- ブルドッグ
- ブルマスティフ
- ベルジアン・シェパード・ドッグ
- ボクサー
- ボルゾイ
- ホワイト・シェパード・ドッグ
- マスティフ
- ラージ・ミュンスターレンダー
- ラブラドール・レトリーバー
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
- ワイマラナー
- ハ行
- マ行
- ラ行
- ワ行
ミックス犬
- 両親の犬種が分かっている場合(上記表内に対象の犬種がある場合)、いずれか大きい型に分類します。
- 両親の犬種が不明の場合・両親のいずれかが不明の場合は、下記表のとおり分類します。
種類 |
生後8ヶ月未満 |
生後8ヶ月以上 |
||||
体重 |
6kg未満 |
6〜20kg未満 |
20kg以上 |
10kg未満 |
10〜20kg未満 |
20kg以上 |
分類 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
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