ドーベルマンとは?特徴や性格、飼い方、しつけのポイントを解説!
ドイツを代表する犬種のひとつであるドーベルマン。番犬や軍用犬として活躍する賢さを持ちながら甘えん坊な一面もある魅力的な犬種です。この記事では、ドーベルマンの性格や特徴・飼い方・しつけの仕方や、かかりやすい病気を解説します。おすすめのペット保険についても紹介しているため、ドーベルマンのお迎えを検討している方はぜひご覧ください。
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ドーベルマンの特徴とは?
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滑らかな短毛に包まれ、引き締まった無駄な贅肉の無い体が特徴的なドーベルマン。
ドーベルマンは、警戒心の強さや運動能力の高さから、警察犬や軍用犬として活躍していましたが、今では多くの国々の家庭犬として愛されるようになっています。
尖った耳と短い尻尾は、生後間も無くの断耳・断尾によるもので、本来は垂れ耳で中くらいの長さの尻尾があります。近年では断耳・断尾を法律で禁止する国が増えています。
ドーベルマンの歴史
ドーベルマンは、19世紀にドイツのフリードリッヒ・ルイス・ドーベルマンという人によって生み出されました。1890年頃にドイツのチューリンゲン地方で税金の徴収や野犬の捕獲などの仕事をしていたドーベルマン氏が自宅を守る警備犬として、様々な犬を交配させて作り出したと言われています。ドーベルマンは護衛犬として優秀なだけでなく、愛情深い犬として家庭犬としても人気となり、やがて世界中で警察犬として採用されることとなりました。1876年に初めてのドッグショーに登場し、人気を確立した後、1900年にはドイツのケネルクラブに正式に登録され、今日に至ります。
ドーベルマンのサイズ
ドーベルマンは日本では大型犬に分類されています。子犬の頃は他の犬種と同じように、丸みのあるずんぐりとした体型ですが、成長するにつれて、筋肉質で無駄な贅肉の無い引き締まった体型になります。ジャパンケネルクラブでは、体高は雄で68〜72cm、雌で63〜68cmをスタンダードとして定めており、体重は雄で約40〜45kg、雌は約32〜35kgとなっています。
ドーベルマンの被毛・毛色
ドーベルマンの被毛はシングルコートかつ、短く硬い毛が密集した滑らかなスムースコートとなっています。ダブルコートの被毛に比べて、寒さに弱い傾向があるので、冬は防寒対策をしてあげましょう。毛色は「ブラック&タン」と「ブラウン&タン」の2色が公式で認定されています。
ドーベルマンの耳の形
ドーベルマンは本来垂れ耳で、尻尾はスッと伸びていますが、警察犬や軍用犬として働く際に邪魔になってしまうことから、断耳・断尾が行われるようになりました。
皆さんが思い浮かべるドーベルマンは、立ち耳で短い尻尾のことが多いかもしれませんね。
しかし、近年では動物愛護の観点から、断耳・断尾を法律で禁止している国も多くみられます。犬の断耳・断尾に関しては、国によっても個人によっても考え方はさまざまです。
ドーベルマンの平均寿命
ドーベルマンの平均寿命は12歳前後で、大型犬としては平均的な寿命といえます。
しかし、寿命には個体差があるので、必ずしも平均寿命まで生きるとは限りません。
ドーベルマンに少しでも長く元気でいてもらうためには、食事や体重管理、ストレスを与えない環境作りが重要です。
ドーベルマンのヨーロピアンタイプとアメリカンタイプの違いは?
ドーベルマンは、「ヨーロピアンタイプ」と「アメリカンタイプ」の2種類に分類されます。ヨーロピアンタイプのドーベルマンは、元々人間を守るために作出された「使役犬」として活躍してきました。筋肉質で首も太く、がっしりとした体型が特徴的で、アメリカンタイプと比べるとかなり大きな体つきをしています。対してアメリカンタイプのドーベルマンは、家庭犬として飼うことを考えて品種改良された犬種です。全体的に細く引き締まった体型をしています。ヨーロピアンタイプよりも頭数が多く、ドッグショーで見かけるドーベルマンはほとんどがアメリカンタイプです。
ドーベルマンの性格は?
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凛々しい見た目と警戒心があることから、怖いイメージを持たれがちなドーベルマンですが、実は穏やかで甘えん坊な性格をしています。家族に忠実で愛情深いので、小さな子どもがいる家庭でも安心です。しかし、家族を守ろうとする防衛意識が強いため、見知らぬ人に対しては強い警戒心を示すことがあります。飼い主には非常に従順なので、しつけはしやすい犬種です。成犬になってからのトラブルを防ぐためにも、子犬の頃からしっかりと社会化のトレーニングを行うようにすると安心です。また、運動不足によるストレスが問題行動につながることがあるので、毎日の運動はしっかり行うようにしてください。
小さい頃からしっかりとしたコミュニケーションをとることで、ドーベルマンは最高のパートナーになってくれることでしょう。
ドーベルマンのオス・メスによる性格の違い
ドーベルマンはオスとメスで性格に少し違いがあります。オスの場合、メスと比べると好奇心や警戒心が強く、番犬向きと言われています。また、メスよりも甘えん坊な傾向があるようです。メスの場合、子どもを産み育てる役割もあることから、オスよりも落ち着いている個体が多く、しつけがしやすいといわれています。オスもメスも同様に、従順で穏やかな性格は共通しています。
ドーベルマンの飼い方とポイント
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実際にドーベルマンと暮らす際のポイントや、気をつけるべきことについてご紹介します。
しつけ方
ドーベルマンは穏やかで従順な性格をしていますが、警戒心が強く、防衛意識が強いため、知らない人に対して攻撃的になることもあります。思わぬ事故を起こさないためにも、子犬の時からトレーニングをしっかりと行う必要があります。学習能力が高いので、しつけに手こずることはないでしょう。子犬の頃からしっかりとコミュニケーションをとるようにして、飼い主さんとの主従関係を築き上げることが重要です。
食事について
ドーベルマンは運動量の多い犬種なので、体力や筋力をキープするためにも、日頃から動物性タンパク質がたっぷり含まれた総合栄養食を与えるようにしましょう。また、ドーベルマンは大型犬がなりやすい胃捻転を発症しやすい犬種なので、一気食いやドカ食いに気をつける必要があります。数回に分けて食事を与えるなどの工夫をするようにしましょう。
運動について
筋肉質でたくましい体型をしているドーベルマンは、肉体維持のためにもかなりの運動量が必要です。1時間以上の散歩を1日に2回は必ず行うようにしてください。運動不足になってしまうと、ストレスが溜まり、問題行動を起こしてしまうことがあります。
ドーベルマンを迎える前に、きちんと運動量が確保できるかどうかを考えることも大切です。
お手入れについて
ドーベルマンは短毛のため、被毛のお手入れは比較的簡単です。ラバーブラシや獣毛ブラシなどのソフトタイプのブラシを使って毎日ブラッシングをしてあげましょう。マッサージをしてあげるように優しくブラッシングすることで、皮膚の健康も保つことができます。
また、ドーベルマンは皮膚が敏感なため、シャンプーのしすぎはかえって肌トラブルの原因になってしまいます。シャンプーの頻度は多くても月2回までにしてくださいね。
ドーベルマンが注意するべき病気は?
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股関節形成不全
股関節形成不全とは、関節部分の骨の変形により、股関節が噛み合わないために起こる病気で、大型犬によくみられます。生後4ヶ月頃〜遅くとも3年までの間に発症するといわれています。特徴的な症状としては後肢のふらつき、腰をふるように歩くなどが挙げられます。原因は遺伝的素因や成長期の偏った栄養が運動などが関与していると言われているので、幼齢期に過剰な栄養を与えることはないようにしてください。
拡張型心筋症
拡張型心筋症は、心室の内腔の拡大と心室の収縮機能低下がみられる疾患です。血液の循環が悪くなることで全身的に様々な障害が生じたり、突然死を起こすこともある恐ろしい病です。根本的な治療はまだありませんが、早期発見することが重要なので、苦しそうな呼吸をしていたり、咳をするなどの症状がみられたらすぐに病院へ連れていきましょう。
胃捻転
胃捻転は胃がねじれ、急激に全身状態が悪化する危険な病気です。
大型犬がなりやすい疾患なので、ドーベルマンも注意が必要です。
初期症状としては、お腹が膨らんでいたり、苦しそうな呼吸や、何度もえずくといった症状がみられ、進行すると呼吸困難症状に陥ったり、多臓器不全を起こすこともあります。
命を脅かす恐ろしい病気なので、少しでも異変が見られたら、すぐに動物病院へ連れて行くようにしてください。フードのドカ食いやストレスによって発症することがあるので、一気食い対策やストレスのためない環境づくりを徹底するようにしましょう。
愛犬のもしもに備えて保険に加入しましょう
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ドーベルマンは大型犬特有の疾患にかかりやすい犬種です。
また、病気やケガによっては、長期的な通院や高額な外科治療が必要になることもあるでしょう。そんな愛犬のもしもの事態に備えて、ペット保険に入ることがおすすめです。
いぬとねこの保険 保険料例
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※ネクストとライトは、50%プラン・月払・インターネット割引・免責額適用特約セットの場合。ミニは70%プランのみ。インターネット割引は継続時には適用されません
まとめ
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今回は、ドーベルマンについて、その特徴や飼い方・しつけ方のコツ、かかりやすい病気などを解説しました。たくましい体型に反して甘えん坊な一面を持ち、飼い主に従順な性格が非常に魅力的なドーベルマン。遺伝性疾患にかかりにくい犬種ではあるものの、大型犬特有の病気には気をつける必要があります。ドーベルマンと長く暮らすためには、かかりやすい病気を理解し、対策をすることが重要です。万が一の時には、高額な医療費が発生するかもしれません。ペット保険に加入することで、緊急事態にも冷静に対応できます。ペット保険にはさまざまなプランがあるため、ご自身の予算やニーズに合った適切なものを選びましょう。
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犬種分類表
小型犬
- アーフェンピンシャー
- イタリアン・グレーハウンド
- オーストラリアン・シルキー・テリア
- オーストラリアン・テリア
- カニーンヘン・ダックスフンド
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- キング・チャールズ・スパニエル
- ケアーン・テリア
- シー・ズー
- シーリハム・テリア
- ジャック・ラッセル・テリア
- スカイ・テリア
- スキッパーキ
- ア行
- カ行
- サ行
- ダンディ・ディンモント・テリア
- チベタン・スパニエル
- チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
- チワワ
- 狆
- トイ・プードル
- トイ・マンチェスター・テリア
- 日本テリア
- ノーフォーク・テリア
- ノーリッチ・テリア
- パグ
- パピヨン
- ビション・フリーゼ
- プチ・バラバンソン
- ブリュッセル・グリフォン
- ペキニーズ
- ボーダー・テリア
- ポメラニアン
- ボロニーズ
- タ行
- ナ行
- ハ行
- マルチーズ
- マンチェスター・テリア
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ミニチュア・プードル
- ヨークシャー・テリア
- ラサ・アプソ
- レークランド・テリア
- ワイヤー・フォックス・テリア
- マ行
- ヤ行
- ラ行
- ワ行
中型犬
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
- アメリカン・フォックスハウンド
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウィペット
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ウェルシュ・コーギー
- ウェルシュ・コーギー・カーディガン
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル
- ウェルシュ・テリア
- エアデール・テリア
- オーストラリアン・キャトル・ドッグ
- オーストラリアン・ケルピー
- オーストラリアン・シェパード
- ア行
- 甲斐犬
- キースホンド/ジャーマン・ウルフスピッツ
- 紀州犬
- ケリー・ブルー・テリア
- コーイケルホンディエ
- コリア・ジンドー・ドッグ
- サモエド
- サルーキ
- シェットランド・シープドッグ
- 四国犬
- 柴犬(小柴・豆柴を含む)
- シャー・ペイ
- ジャーマン・ポインター
- スコティッシュ・テリア
- スタッフォードシャー・ブル・テリア
- スタンダード・シュナウザー
- スタンダード・ダックスフンド
- スタンダード・プードル
- チベタン・テリア
- チャウ・チャウ
- カ行
- サ行
- タ行
- 日本スピッツ
- バセット・ハウンド
- バセンジー
- ビアデッド・コリー
- ビーグル
- プーミー
- プーリー
- プチ・バセット・グリフォン・バンデーン
- ブリタニー・スパニエル
- ブル・テリア
- フレンチ・ブルドッグ
- ベドリントン・テリア
- ボーダー・コリー
- ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ
- ボストン・テリア
- 北海道犬
- ポリッシュ・ローランド・シープドッグ
- ミニ・オーストラリアン・ブルドッグ
- ミニチュア・ブル・テリア
- ナ行
- ハ行
- マ行
大型犬
- アイリッシュ・ウルフハウンド
- アイリッシュ・セター
- 秋田犬
- アフガン・ハウンド
- アメリカン・ピット・ブルテリア
- アラスカン・マラミュート
- イングリッシュ・セター
- イングリッシュ・ポインター
- オールド・イングリッシュ・シープドッグ
- カーリーコーテッド・レトリーバー
- グレート・デーン
- グレート・ピレニーズ
- グレーハウンド
- コーカサス・シープドッグ
- ゴードン・セター
- ゴールデン・レトリーバー
- ラフ・コリー
- ア行
- カ行
- シベリアン・ハスキー
- ジャーマン・シェパード・ドッグ
- ジャイアント・シュナウザー
- セント・バーナード
- ダルメシアン
- チェサピーク・ベイ・レトリーバー
- チベタン・マスティフ
- ドーベルマン
- ドゴ・アルヘンティーノ
- 土佐犬
- ナポリタン・マスティフ
- ニューファンドランド
- サ行
- タ行
- ナ行
- バーニーズ・マウンテン・ドッグ
- ハリア
- ブービエ・デ・フランダース
- フラットコーテッド・レトリーバー
- ブルドッグ
- ブルマスティフ
- ベルジアン・シェパード・ドッグ
- ボクサー
- ボルゾイ
- ホワイト・シェパード・ドッグ
- マスティフ
- ラージ・ミュンスターレンダー
- ラブラドール・レトリーバー
- レオンベルガー
- ローデシアン・リッジバック
- ロットワイラー
- ワイマラナー
- ハ行
- マ行
- ラ行
- ワ行
ミックス犬
- 両親の犬種が分かっている場合(上記表内に対象の犬種がある場合)、いずれか大きい型に分類します。
- 両親の犬種が不明の場合・両親のいずれかが不明の場合は、下記表のとおり分類します。
種類 |
生後8ヶ月未満 |
生後8ヶ月以上 |
||||
体重 |
6kg未満 |
6〜20kg未満 |
20kg以上 |
10kg未満 |
10〜20kg未満 |
20kg以上 |
分類 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
小型犬 |
中型犬 |
大型犬 |
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