猫がゴロゴロと鳴く意味は?仕組みや見分け方などを徹底解説!
猫を飼っていると、ゴロゴロと喉を鳴らしているところを見ることがあります。ゴロゴロ音は心地よく、喉を鳴らしている様子は可愛いものです。このゴロゴロ音にはどのような意味があるか、気になっている方もいらっしゃるでしょう。
今回は、猫がゴロゴロと鳴く意味や見分け方、注意が必要なゴロゴロ音について解説します。ゴロゴロ音以外にも、猫が気持ちを表すサインについて解説しているため、はじめて猫を飼う方はぜひ参考にしてください。
- 猫のゴロゴロと喉を鳴らす仕組みとは?
- 猫がゴロゴロと喉を鳴らす意味と見分け方
- 一生ゴロゴロ音を出さない猫はいる?
- 猫のゴロゴロ音が人間を癒すって本当?
- ゴロゴロ音以外に猫が気持ちを表すサイン
- 愛猫の"もしも"に備えて「ペット保険」の検討を
- まとめ
猫のゴロゴロと喉を鳴らす仕組みとは?
猫がゴロゴロと喉を鳴らす仕組みについては、実はまだ解明されていません。一説には、人間の喉仏に当たる喉頭の筋肉が細かく伸縮し、声帯が振動することで音が鳴っているとされています。
ほかにも、喉の大静脈の血流が渦巻いた振動でゴロゴロと音が出る、ゴロゴロ音が鳴る仮声帯があるなど、さまざまな説があります。
猫がゴロゴロと喉を鳴らす意味と見分け方
猫がゴロゴロと喉を鳴らすのには、いくつかの意味があります。リラックスして鳴らしている場合もあれば、恐怖やストレスから鳴らしていることもあるため、見分けることが大切です。
猫がゴロゴロ音を出す際に考えられる意味は、以下のとおりです。
- 笑顔、リラックス
- 親子間のコミュニケーション
- 要求、甘えたい
- ピンチ、苦しい、怖い
- ストレス
ここでは、それぞれの意味と見分け方について解説します。
1:笑顔、リラックス
猫がゴロゴロ鳴く意味として特に多いのは、幸せを感じていたり、リラックスしていたりすることです。この時のゴロゴロ音は、あまり大きくなく、周波数20~50Hz程度の中低音です。人間にとって心地の良い音であるため、この音に癒される飼い主も多いのではないでしょうか。
たとえば、猫がお腹いっぱいの時や、飼い主に懐いている猫が触られたり抱っこされたりされた時などに発することが多いです。ほかにも、お腹を見せたり目を細めたりする場合は、幸せでリラックスしていると判断できます。
2:親子間のコミュニケーション
母猫と子猫が互いにゴロゴロ鳴いている場合は、親子間でコミュニケーションをとっていると考えられます。母猫は、子猫とコミュニケーションを図るため、子猫に近づきながらゴロゴロと音を出すことが多いです。子猫は、自分が元気であることを母猫に伝えるため、ゴロゴロ音を返します。
この時のゴロゴロ音も、笑顔やリラックスを意味するゴロゴロ音と同じような小ささ・中低音です。
なお、子猫は生まれてすぐにゴロゴロ音が出せるわけではありませんが、2日齢までには出せるようになります。はじめのうちは小さいゴロゴロ音ですが、だんだんと音が大きくなります。
3:要求、甘えたい
飼い主にスキンシップやご飯などを要求する際や、甘えたい時にも、猫はゴロゴロ音を発します。この時のゴロゴロ音は、220〜520Hzと、音程が高いのが特徴です。人間の赤ちゃんの鳴き声と同じ周波数帯であるとされており、人間にとって「何かをしてあげないと」と反応しやすい音程であるようです。 ゴロゴロ音を発しながら飼い主を見つめたり、ご飯の容器の前にいたりする際は、何かへの欲求を意味していると捉えられます。
4:ピンチ、苦しい、怖い
ピンチに陥ったり、苦しい、怖いという気持ちを表したりする際も、ゴロゴロ音を鳴らすことがあります。この時のゴロゴロ音は、リラックスしている時よりも低いのが特徴です。
たとえば、ケガをしてしまった時や、動物病院の受診時、出産時などは、低音のゴロゴロ音を鳴らします。病気やケガで苦しくて鳴いている場合もあるため、すぐに対処できるよう、この時のゴロゴロ音には注意しましょう。
5:ストレス
リラックスしている時よりも低く大きなゴロゴロ音を発する際は、ストレスを抱えていることを意味します。たとえば、シャンプーや爪切りなどを行おうとした際や、知らない人が家にいる時などに、このようなゴロゴロ音を発します。
ほかにも、近づくと威嚇したり、毛を逆立てたりしている場合は、ストレスを感じていると考えられるでしょう。
一生ゴロゴロ音を出さない猫はいる?
実は、すべての猫がゴロゴロ音を出すわけではないのです。中には、一生ゴロゴロ音を出さない猫も存在します。個体差がある理由については明らかにされておらず、ゴロゴロ音を出さないからといって問題があるわけではありません。
ゴロゴロ音を出さない理由が、人に慣れていないため、というケースもあります。この場合は、積極的にスキンシップをとったり、猫が喜ぶ場所を撫でであげたりすると、次第にゴロゴロ音を鳴らすようになる可能性が高いです。飼い主と愛猫の間で信頼関係を築けるよう、気長に待ちましょう。
猫のゴロゴロ音が人間を癒すって本当?
猫のゴロゴロ音に癒される、という方も多いでしょう。これは、ゴロゴロ音の周波数によるものです。
前述のとおり、猫がリラックスした時に発するゴロゴロ音は、周波数20~50Hz程度の中低音です。この音には、人間の副交感神経を優位に働かせたり、セロトニンを分泌させる効果があるとされています。副交感神経が優位になると、体の緊張がほぐれ、リラックスできます。ストレス解消や免疫力アップの効果も期待でき、体を元気にするためには不可欠です。
また、セロトニンは脳内の神経伝達物質の1つで、精神を安定させる働きを持ちます。「幸せホルモン」とも呼ばれ、こちらもリラックスするために必要です。
このように、猫のゴロゴロ音には、人間をリラックスさせたり、幸せな気持ちにしたりする効果があります。フランスでは、ゴロゴロ音を活用した「ゴロゴロ・セラピー」が行われているほどです。
ゴロゴロ音以外に猫が気持ちを表すサイン
ゴロゴロ音以外にも、猫の気持ちを表すサインは存在します。猫とうまくつきあって行くために、幸せな気持ちのサインと、それ以外の気持ちのサインについて理解しておきましょう。
幸せな気持ちのサイン
猫が幸せを感じた際に見せる仕草は、以下のとおりです。
- 尻尾を真っ直ぐに立てる
- 飼い主にスリスリする
- 飼い主をじっと見る
- お腹を見せる
- 目を細める
- 前足でふみふみする
猫の尻尾には感情が現れます。尻尾を真っ直ぐにピンと立てているときは、猫が幸せや嬉しさを感じている証拠です。一方、尻尾を横に振っている時は、イライラしていることを表します。犬の場合と異なるため、注意が必要です。
飼い主に近寄ってスリスリしたり、飼い主をじっと見つめたりしているときは、飼い主に甘えたい気持ちや期待を表しています。特に飼い主を見ながらゆっくり瞬きをしている場合は、好きな気持ちを意味しているとされています。ただし、飼い主の行動を警戒してじっと見つめていることもあるため、見分けることが必要です。
飼い主にお腹を見せて床でゴロゴロしたり寝ていたりする場合は、飼い主を信頼して、安心していることを意味します。猫にとってお腹は急所であるため、お腹を見せられるほど飼い主に心を許している、ということです。同様に、目を細めてじっとしている時も、リラックスしている証拠です。
ほかにも、甘えたりくつろいだりしている時に、飼い主の体の上で前足を交互に踏むことがあります。
関連記事:猫の鳴き声から分かるサインを徹底解説!うるさいときの対処法も紹介!
幸せ以外の気持ちのサイン
一方、以下のような行動が見られる場合は、体調不良の可能性があります。
- 人から隠れる
- いつもと違う場所・体勢で寝る
猫は体調が悪くなると、身を守ろうとして人から隠れる傾向があります。また、猫がいつもと違う場所で寝ている場合や、いつもお腹を見せて寝ている猫がお腹を隠して寝ている場合も、体調不良の可能性が高いです。
また、以下のようなサインを飼い主に見せる場合は、飼い主を信頼していない、もしくは構われたくないと考えている可能性があります。
- 尻尾を横にブンブンと振る
- ヒゲが前に向く
- 耳が後ろに向く
- 爪を出す
猫の尻尾・ヒゲ・耳は、感情を表すため注意して観察しましょう。特に、ヒゲが真っ直ぐではなく前に向いている場合や、耳が後ろに向く「イカ耳」の状態になっている場合は、相手のことを嫌っている可能性が高いです。
愛猫のもしもに備えてペット保険に加入しましょう
愛猫が病気になったりケガしたりするリスクに備えて、ペット保険に加入することがおすすめです。ペット保険に入ることで、万が一の事態にも安心して対応できます。
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まとめ
今回は、猫のゴロゴロ音について解説しました。ゴロゴロ音の仕組みは解明されていませんが、幸せな気持ちや苦しみ、ストレスなどさまざまな意味を表すサインであることがわかっています。ゴロゴロ音の音程や大きさで意味が変わるため、愛猫の鳴き声に注目して意味を見分けられるようにしましょう。低いゴロゴロ音で苦しそうにしている時は、体調不良の可能性があるため、特に注意が必要です。
愛猫を長く大切に育てるためには、こまめに様子を観察して変化に気づけるようにしたり、ペット保険に加入して万が一のリスクに備えたりしましょう。