【獣医師監修】猫との上手な遊び方は?愛猫を喜ばせるコツや注意点を紹介|猫の保険
「猫の遊び」といえば、猫が猫じゃらしを追いかけたりじゃれている姿を想像される方が多いのではないでしょうか。猫にとって遊びは、運動不足を解消したり、ストレスを軽減することで、健康的な身体を維持するために欠かせないものです。しかし、猫のおもちゃによる事故は多く報告されており、愛猫家であれば注意しておかなければならない点があります。
そこで、今回は猫との上手な遊び方、愛猫を喜ばせるコツや注意点を紹介します。
- 猫の狩猟本能をくすぐる遊びとは
- 子猫時代の特徴
- 猫の好きな遊び方
- 愛猫の好みを観察しよう
- 猫と遊ぶ時間を決めておく
- 猫と遊ぶ時の注意点
- 冬におもちゃで遊んで体を動かすメリット
- 愛猫のもしもに備えて保険に加入しましょう
- まとめ
猫の狩猟本能をくすぐる遊びとは
肉食動物である猫は、生まれながらにして狩猟本能を持ちます。ネズミやトカゲ、野鳥、昆虫などの小動物を捕まえて食事を得るための野生本能で、小さくて素早く動くものに敏感に反応します。自分で獲物を狩る必要がない家猫でもその本能は消えず、素早く動くおもちゃを追いかけることで狩猟本能を満たすことができます。
例えば母猫は、狩りをまねた遊びで子猫を教育します。母猫が自分のしっぽなどを揺らせて子猫の興味を引き、しっぽを追いかけたり兄弟同士で取り合うことで狩猟本能を掻き立てます。
子猫時代の特徴
生後50日前後から7ヶ月くらいまでが「じゃれ遊び」の全盛期といわれています。その期間は、風で揺れるカーテンや、壁に映る光や影など動く全てのものに対して敏感に反応します。そのため、自然と1人遊びを楽しんでいる姿が頻繁に見受けられます。
また子猫時代は、よく食べよく寝る時期でもあり、このときの成長速度は人間の15倍といわれています。体の大きさや重さは著しく変化し、成長していくにつれ1人で「じゃれ遊び」をすることが少なくなっていきます。
猫の好きな遊び方
猫との遊び方のコツは、おもちゃで獲物の動きを真似することです。特に猫は、獲物(おもちゃ)を窮地に追い込むことで、より狩猟本能が掻き立てられるといわれています。例えば、壁の角にねこじゃらしを持って誘導したり、押し入れの奥やソファの下にボールを投げ込むなどの遊び方が有効的です。また、おもちゃと猫の間に障害物を置くことで、障害物を飛び越えたり交わしたりして追いかけるような、ちょっと捻った遊び方をより好みます。
愛猫の好みを観察しよう
猫によって好みのおもちゃは異なります。素材やスタイルが異なるおもちゃを使い分け、愛猫の好みを観察しましょう。また、成長していくにつれ、おもちゃの好みや遊び方が変わる猫もいます。例えば、子猫時代は猫じゃらしが好きだったのに対し、1歳になるとボールが好きになる、成猫になったことで跳躍力がつき、床を這うよりジャンプして捕まえるような動きが好きになるといった事例もあります。
好みのおもちゃの素材
冬になり羽毛布団を出すと、愛猫が飛び乗ったり足踏みするような動きをして、好意を示すことがあります。これは、柔らかい布団が母猫の暖かさや柔らかさを思い出させ、子猫ときのような甘えた気持ちになれるからといわれています。このように、猫には好みの素材があり、おもちゃでも同じことがいえます。羊毛系、フェイク系、羽根系、ヒモ系、紙系などさまざまな素材のおもちゃがあるので、幅広く試してみましょう。
好みのおもちゃのスタイル
猫が好むおもちゃのスタイルには次のようなものがあります。
- 猫じゃらし
- ぬいぐるみ
- LEDポインター
- トンネル
- 爪とぎのついたおもちゃ
- ボール
- ネズミの形をしたおもちゃ
- ビニールヒモ
猫は、小さくて素早く動き回るものに敏感で、トンネルのような障害物があればより狩猟本能を掻き立てられます。幅広く試してみたうえで、好みの傾向を見つけられるとよいでしょう。
最初は2~3種類で様子を見る
最初は、上記のような素材やおもちゃのスタイルを2〜3種類ほど用いて、それらを比較するように遊んでみましょう。小さなボールやぬいぐるみ、猫じゃらし、ヒモなど遊んでいくうちに特に執着するおもちゃの傾向が見えてきます。そこで、多くの種類のおもちゃを一度に見せると混乱してしまったり、興味を示さなくなるので1つずつ試してみるのがおすすめです。
猫と遊ぶ時間を決めておく
猫は1回10分程度の遊び時間を1日2回以上確保することが好ましいとされています。猫は瞬発力に優れている反面、持久力には優れていません。もし飼い主さんが忙しくなかなか時間を取れなければ、1回5分を小分けにして遊んであげても効果的です。
また、猫は非常に正確な体内時計を持っています。毎日の遊ぶ時間帯を決め、猫のルーティーンをつくってあげることもおすすめです。例えば、猫は朝と夕に活発になるため、朝起きた後と寝る前に10分ずつ遊んであげるのも効果的です。
猫と遊ぶ時の注意点
興味を失った際はしつこくしない
猫がおもちゃに対して興味を失った際は、しつこくしないことがポイントです。猫は飽きっぽい性格のため、数種類のおもちゃを用意しておくとよいでしょう。また、中に猫が好きなマタタビの成分が添加されているフード、おやつが入っており、少しずつ食べられるような工夫がされているおもちゃは、飽きずに遊んでくれる可能性が高いため、お留守番中の遊び道具に最適です。
無理に遊ばせようとしない
猫は警戒心と自立心が強い動物です。無理矢理遊びに誘ったり、寝ているところを起こして遊ぶなどした場合、ストレスをかけてしまう場合があります。また、無理に遊ぼうとすることで攻撃され、飼い主さんがケガをする恐れがあります。猫と遊ぶ際は、猫の気分に合わせて遊びましょう。
誤飲に注意する
猫と遊ぶ際、もっとも注意すべきことが誤飲です。特にヒモを誤飲してしまう事例が多く、窒息死してしまう危険性もあります。もし、猫がヒモを飲み込んだ際は、消化管が破れる恐れがあるため無理矢理引っ張って出そうとしてはいけません。飲み込まれたヒモは、通常の消化管内異物とは異なる扱いであり、手術を伴うかもしれない緊急性を要します。すぐ動物病院を受診しましょう。
遊びは食前がベスト
猫の遊びは食前が好ましいとされています。空腹時の方が、猫本来の"獲物を捉えようとする"狩猟本能が掻き立てられるといわれており、より活発的に遊ぶことができます。一方、食後の運動には注意が必要です。食後に動き回ったり、興奮することで嘔吐につながる恐れがあります。
冬におもちゃで遊んで体を動かすメリット
猫にとって冬は、空気の乾燥や寒さ、運動不足によって病気が好発する季節といわれています。特に、膀胱炎や尿管結石などの泌尿器系の発症報告が多いのが特徴です。
冬におもちゃを使って活発に運動することで、運動不足や冷えを解消し、健康的な身体を維持できます。1日2回以上、1回10分以上遊んであげることが理想とされています。
愛猫のもしもに備えて保険に加入しましょう
猫を飼育するには、毎日の遊びは欠かせません。おもちゃを使って楽しい時間を過ごすなかで、誤飲やケガなど、思いもしない事態を招く恐れもあります。そのような万が一の場合に備え、ペット保険に加入することを検討しても良いかもしれません。
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まとめ
いかがでしたか。今回は、猫との上手な遊び方、猫を喜ばせるためのコツや注意点を紹介しました。
猫と遊ぶ際のポイントは、猫の狩猟本能を刺激することです。獲物を真似した動きでおもちゃを上手に使い、愛猫とより楽しい時間を過ごしましょう。また、遊ぶ際には危険性を伴う重要な注意点もあります。今猫を飼われている方はもちろん、これから猫を飼われる方も、ぜひ本記事を参考にしてください。